エーデルワイスの花を見に行くというツアーは沢山ありますが、帰って来た人たちに聞くと、
山で自然に咲いているのを見ることができなかったという人が多い。
何故なんだろうと不思議でならない。
私は、息子がオーストリアに住んでいたこともあって何回か出かけたが、花を見に行って見られなかったことは一度もありません。
高いところにあるものほど、花の厚みがあります。きっと寒さに耐えるためなのでしょう。
夏、インスブルックからバスで小一時間ほどのところにあるノイシュテフトにホテルを予約して、1週間毎日、チロルの山々に登ったりトレッキングをしたりで楽しい時間を持ちました。
コースが整備されているので、その日の気分で登山にしたりトレッキングにしたりを選べます。
2千数百メートルまでゴンドラやリフトで登ると、そこはもう別世界。
高山植物の色鮮やかな花の向こうには、雪を頂いた3千メートル級の峰々が連なっています。
ヒットラーの要塞として有名な山、鷹巣城を眼下に見下ろすイエンナーの左の登り返しにある一際目立つ岩山シュナイプスタインも、感動ものでした。
登山靴は必要ですが、登山まではどうもという人には、リフトを降りたところからの割と楽なトレッキングコースもあります。
森林限界にあるハイマツを越えると、かなりな急勾配の岩道が続きます。
この山にもエーデルワイスが咲くと案内書にあるが、なかなか目に入ってこない。
しばらく登って南斜面を探すと、ありましたありました。
この花は、南斜面の岩場を探すのがコツです。一つ見つければ、後は次々目に入ってきます。
この花、危ないところに咲いているのほど綺麗なのが不思議です。
ドイツエンツィアンの紫色の花も、鮮やかでした。この花も絶滅危惧種だとききますが、けっこう沢山咲いていました。
イエンナーの山小屋に戻ったときは、花に魅かれて歩き過ぎもうへとへとでした。
旅は、あなた任せではなく、ちょっと自分で踏み出してみることで、いろんな得難い気づきがあるものです。
ツアーでなくとも自分で日程を組んだり、ホテルの予約をしたりというのも経験になります。