2018年9月26日水曜日

議論するありさまを表す熟語だが

ものごとに意見を述べて論ずる様子を表すのに、喧々諤々(けんけんがくがく)っていう言い方がされるようになったが、本来は違う。
侃侃諤諤と喧々囂々という熟語から派生したのだとされている。

「喧喧囂囂(けんけんごうごう)」の「喧」と「囂」には、ともに「かまびすしい」「やかましい」「さわがしい」という意味があります。
この文字を重ねた[ケンケンゴーゴー]は、「口やかましく騒ぎたてるさま」「たくさんの人がやかましくしゃべる様子」を表すことばです。

一方、「侃侃諤諤(かんかんがくがく)」の「侃」には「性格などが強いさま、のびのびとしてひるまないさま」、「諤」には「正しいことを遠慮せずにいう。ごつごつと直言する」という意味があります。
この文字を使った[カンカンガクガク]は、「正論を吐いて屈しないさま」「みんなが率直に意見を述べて議論している様子」を表すことばです。


喧々諤々という言い方は、4文字で構成され語形と語感や響きも似ている「喧喧囂囂(けんけんごうごう)」と「侃侃諤諤(かんかんがくがく)」という語が混同して用いられた混交表現です。

国内の主な新聞社や通信社では、「用語ハンドブック」や「用字用語集」の中の「誤りやすい用字用語・慣用語句」の1つに「けんけんがくがく」をあげているという。
放送にあたっては[ケンケンガクガク]という言い方は混交表現であり、正しい使い方とは言えないこと「喧喧囂囂[ケンケンゴーゴー]」と「侃侃諤諤[カンカンガクガク]」は、それぞれ意味が違うことを留意しておく必要があります。


0 件のコメント:

コメントを投稿