2018年9月5日水曜日

日本では採り入れられなかった宦官

深夜放送などで放映されている中国・韓国の王朝ドラマというのを見ていると、宦官というのが出てくる。
大抵は権力を持つに至った陰険陰湿な性格の者として描かれている。
宦官(かんがん)とは、去勢を施された官吏である。
去勢技術は家畜に施すものとして生まれたため、宦官は牧畜文化を持つ国にのみ存在するという説があるらしい。

〔宦官〕は、なぜ、去勢する必要があったのかというと、後宮の管理運営に必要ということになりますが、自ら望んでそれを施した者も多く、大抵は王の側近にいたことで権力を得た結果として、宦官の影響で国政が乱れた例も多くあるのだという
日本には、大奥にといえど、そういう者は居なかった。

もともと、殷の時代に異民族を捕らえて、子孫を残さないようにするため去勢していったといことらしいが、かなり古くから行われていたようです。

イスラム伝播以前のエジプトやアラブ、メソポタミア、中央アジア、インドなどの地域
中国、朝鮮、ベトナム北部などの儒教地域に有ったとされる。
イスラムが入ってきて、男女を区分するようになり消滅しますが、中国文化圏では、イスラムの影響が無かったため、清朝の滅亡まで宦官の制度が残っていた。

16世紀のイタリアでは、教会で女性が歌うことを許さなかったこともあって、美しいボーイ・ ソプラノを維持するために、第二次性徴前の少年らに去勢を施していた。
貧しい生活から抜け出る為に歌手になるということはあったらしく、自ら望んで去勢したという例も多いらしい。
「カストラート」と呼ばれた彼らは、超絶技巧の歌唱力があったという。


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