2020年2月29日土曜日

穢れ・悪縁を切る仕草


日本では古来から人の前を横切る時、または雑踏に分け入っていく時などに、「手刀を切る」と呼ばれる仕草をする作法ある。手刀をやりつつ小腰を屈め気味にしながら「すみません」「前を通ります」などの言葉を添えて通る場合が多い。
手刀は元々、相手に掌を開いて見せることで、自分が武器を持っていないと表しつつ、自分が通ろうとしている道をも示すと言う意味を持っていたとされる。
また、腰を低めにすることや言葉を言い添えるのも、謙虚さの体現と言える。

大相撲では、懸賞金のついた相撲で勝った力士が、その懸賞金を受け取る際に手刀を切る。
軍配に乗せられている懸賞金に向かって左・右・中の順に手刀を切るというものであり、左がカミムスビノカミ、右がタカミムスビノカミ、中がアメノミナカヌシノカミという造化三神に感謝する礼儀であるとされている。

大人はしないが、子供がする仕草というのがある。誰に教えられたともなく自然にそれが子供の世界に伝わっているようである。
エンガチョは、日本における民俗風習のひとつであり、主に児童の遊びとしての認識しかないようだが、そもそもは「エンガチョを切る」というのがその使われ方である。
切るのは、「穢れ」や「悪縁」であり、それらを防ぐための特別な作法なのである。

2020年2月28日金曜日

悪想念を出し続けた結果


自国が発展するために力を合わせるというなら文句のつけようがないが、力を合わせて他国を貶めることに励んでいたから、二進も三進も行かなくなっているのではないのか。
それも、国として教え込んだ嘘歴史が抑えきれなくなって、世界中に異常性を知れ渡らせてしまったというオマケつきだから、今更手の打ちようがない。

一時期、彼の国も多少は正常な方向に向かうのではないかと思われた本も、「反日種族主義」というより「反日部族主義」ということまでにとどまったのではなかろうか。
エピローグの「109年前、国を一度失った民族です。その民族が未だにその国を失った原因が分からずにいるのであれば、もう一度失うのは大して難しいことではありません。」
と書かれていて、嘘に基づいた歴史主張に一滴を投じた勇気を日本人も評価したのだが、そこまでであったように感じる。彼の国が変わることがあるなどと信じている人は殆どいない。
触れられていないことがまだまだ多い。

独立運動家への拷問を再現した人形など「反日的展示」で有名な独立記念館があるが、朴正熙(パク・チョンヒ)の開発独裁路線を継承した全斗煥(チョン・ドゥファン)政権が、1982年に教科書問題が日本との外交問題となった際、国民的な募金運動を展開して作ったものである。展示内容には首をかしげざるをえないものが少なくないのだが、これも問題視されることはない。
そんな個々の例を挙げればきりがないが、日韓の関係が悪くなった根本原因に言及しなければ解決には結びつくまい。
日本が嫌韓運動をしているというが、韓国は教科書を使い国を挙げて反日捏造教育をしているのである。それを棚に上げて何だ!という気持ちの方が先に立つ。

嫌韓と言われるが、日本側が問題視して騒いでいるのは、「嘘を言うな」、「嘘に基づいて金を集るな」「約束は守れ」くらいのものであって、極めて正常なことの範疇に入る。過度な競争心で挑発してくることに対して、「身の程を知れ!」等とかの国の人を非難することはなかった筈である。
強いて言えば、「技術をパクルな」と「何故に日本が事実を主張することがヘイトだと決めつけられ、韓国人は何を言っても許されるのか」、というのが加わる。

先日もN〇Kが韓国に出かけて行って韓国人にインタビューしている番組があった。
制作番組であるから、持っていきたい方向への編集があっても不思議はないが、「日本人は悪くない。悪いのは歴史を重視しない日本の政府だ」と結論づけたいものばかりを集めていた。
この局では、何かにつけてニュース記事で日本と韓国を較べたがる。見ていれば判る。
韓国の方が良いと言いたいらしいが、それだったら何故に韓国の若者たちが自らの国を「ヘル朝鮮」と呼んで海外に移住したがるのか?
躍起になって彼の国を持ち上げようといかに番組で時間を費やそうと、根本原因が改善されない限り無駄だと思うが。

そう思いつつも、日本人として生まれて良かったと思えることがある。悪いのは全部他人のせいだとしてしまわず、本来の自分が果たすべき役割は何なのだろうと考え直す素養を育んでくれた国なのだと信じることができるからである。
そこに立脚しないでは、人として終わりだと思うからでもある。
何事をも可能にするという潜在意識のパワーは、自分と他人の区別をつけられないと言われる。
良いことを願っての結果はなかなか叶わないことが多いが、悪いことを願うと、それは意外なほど早くその結果をもたらす。
「人を呪わば穴二つ」というのは、経験則として知るに至ったことなのだと思う。

2020年2月27日木曜日

日本で一番最初の神様


日本人であれば、一番最初の神様の名前くらいは知っていた方が良い。
壮大な宇宙創成ロマンから始まる。
古に(いにしえに) 天地(あめつち)未だ剖(わか)れず 陰陽(めお)分かれざりしとき
渾沌(まろか)れたること鶏子(とりこ)の如くして 溟(ほのか)にして 牙(きざし)を含めり
(大昔、世界がまだ天と大地も分かれていなくて、昼も夜もハッキリしなかった頃、渾沌としていることまるで生卵のように形もなく、暗く定かでない中に、何かが起きそうな予感を秘めていた。)
日本書紀の書き出しはこうなっている。
高天原に一番最初に出現したのは「天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)であった。
次に生まれたのが 高御産巣日神( たかみむすひのかみ) 」と「 神産巣日神 (かみむすひのかみ )」 です。この三柱の神様を古事記の序文では、「造化三神」と称しています。
このことにより天地がわかれたのを天地開闢(てんちかいびゃく)と言い、一番最初のことを表す語として使われる。
「天地剖判(てんちぼうはん)」とも言う。

神話は荒唐無稽なものであり信ずるに足りぬ、という人もいるが、宇宙の成り立ちから解き明かすその哲学的想像力だけをもってしても、無視できないものを含んでいるのではないだろうか。
歴史書だとすることだけに価値があるとはしないで、どこかにそれと関係するような事象が有ったのではなかろうかと考えてみることで、浮かび上がってくるものがあるように思える。
神話のある国は、世界でも数少ない。

2020年2月26日水曜日

そのときに釣れた魚が鮎だった


日本神話を習うことがなくなったから、今の若い人は殆ど知らないが、昔の人は三韓征伐という話を読んだり聞いたりして知っていた。
韓国人も秀吉の朝鮮出兵は口にするが、それよりもずっと古い神功皇后のことは言わない。

神の予言を授かった神功皇后が、急に崩御した天皇の御子を体内に宿したまま、海の向こうの異国を平定した。記・紀は神功皇后について、神がかった伝説を遺している。

仲哀天皇と神功皇后は、ヤマトにまつろわないクマソ族を討伐するため、九州へと行幸した。香椎宮に入った神功皇后は、そこで「西にある国を攻めよ」という神のお告げを受ける。
しかし「西に国など見えない」とお告げを信じなかった仲哀天皇は、神罰によって急逝した。
遺された皇后は神託の通り、軍を率いて渡海する。
神の加護を受けた皇后の軍船は、風の神が起こす浪と水中の魚の助けによって進む。
新羅は皇后が起こした大波にのまれてしまい、新羅王は戦わずして白旗をかかげた。
さらに、高句麗と百済の王も同じく降服した。
半島に残る古墳その他から推定すると、朝鮮半島の南には日本領があったのだという説を度外視することはできない。一気に三韓征服を可能にしたこの話は、その歴史を踏まえないと理解できない。

神功皇后は、夫である仲哀天皇が崩御した後、その御子である応神天皇を生み、政事を執り行ったとされる人物である。この「神功摂政」の中でも最も大きな出来事が「三韓征伐」である。
『古事記』『日本書紀』には、皇后が軍を率いて海を渡り、古代の朝鮮半島にあった百済・新羅・高句麗の3国(三韓)を平定したことが記されている。

漢字の「」は、神功皇后がアユを釣って征韓の戦いを占ったことから「占魚」と当てたものであると言われている。

2020年2月25日火曜日

迷信と言い切れない意味がありそう


日本に古来からある風習を顧みなくなってしまっているが、それが気づかぬうちに障りを招いているかも知れないのではなかろうか。迷信などと言って無視しきれないから、風習が続いてきた側面はありうるのだと考えた方がよさそうです。

「事八日」というのは28日と128日の行事である。
八日節供、八日待(まち)、八日ぞう、事始め、事納めなど各地で様々ないい方があるが、これらを総称する民俗学上の術語として、残り伝えられている。
中部地方以東では両月とも行う所が多いが、北陸地方から西日本では12月に重点を置いて行っている。ただし近畿、中国地方ではこれに関連する行事として旧暦3月以降に「春事(はるごと)」という行事が広くある。両月とも行う所では2月と12月が対応し、28日を「事始め」、128日を「事納め」とよぶのが一般的である。しかしこれを逆にいう所もある。
事八日の内容は、家の軒に目籠(めかご)を高く掲げたり、門口にヒイラギやイワシの頭、ニンニクを取り付けたり、あるいは餅(もち)や団子を木に挿して門口に立てたりしている所が多く、これらは疫病神、魔物や一つ目小僧、みかわり婆(ばあ)さんといった妖怪(ようかい)などが家に訪れてくることを防ぐためのものと伝承されている。こうした伝承の本来の意味は、この日に来訪する神があり、物忌みすべき日であることを示している。

それとは関係ないかもしれないが、事代主神というのが在る。
事代主は、八十神を降して出雲の国を造った国つ神、大国主の子でありながら、宮中に祭られる八つの神様の一つである。八重事代主神とも八重言代主神とも呼ばれる。
ここにも八という数字が出てくる。
宮中八神として祀られる神々が在るのだと漏れ承るが、天照大神はここにはなく、事代主は入っている。実は古代では皇室には天照大神が祭られていたことはないそうで、これも不思議である。
皇室(天津神)において、出雲の国の国譲りで多大な功績と力を認められて祭られているのかも知れぬ。
コトシロヌシ以外は、造化三神とか晩餐を司る神様とか祭っており、いわゆる天津神系の神々である。
コトシロヌシは地上の最高神とも言われている。つまりこの世での「コト」を天に代わって行う神様ということと、「コト」は事、言、異という表現もできて、言で言えばコトタマ使いかシャーマンの要素もあったかもしれない。異は異なるということもあり、他の神々とこの神様はちと違うとう意味での異と考えられるかもしれません。
いづれにしても、国をつくった大国主を支え、そして次のステージにもっていったことに力を及ぼした存在であったことは間違いなく、古事記でも多く割かれる出雲の国譲り神話に残ることでもそれと知れる。
そこにあるのは、自分たちだけでなく全体をとらえて判断できるコトシロヌシの存在により、新しい時代へ向かうことになって行った様子。
日本の神様は沢山いますが、ひと際難しい時代の判断をしっかりできたという神様の話は、あまりないようである。託宣の神としても崇められるが、もっと注目されても良い日本の神様であると思います。

どうやって受給されているのだろう?


日本に滞在する外国人に対し、働くことをせず生活保護受給する場合には、 東京入国管理局が3年ごとの滞在許可期限にあわせて延長の申請を却下し、祖国への強制送還となります。
まだ個別対応ですが、実例を増やし積み重ねるとしています。
しかしその実態はといえば、収入がないように偽るなどして生活保護を受ける不正の件数は、
一昨年度、全国で 4万3000件を超え、不正受給者への対策が大きな課題となっています。

会計検査院が21都府県の自治体について、不正受給者や後になって受給資格がないことが
分かった人などに対し、保護費の返還を求めるために適切な対応を取っているか調べました。

その結果、自治体側が支払いの督促や指導を十分に行っていなかったり、相手が転居したことを
把握しながら転居先の住所を調べなかったりして、長期間、回収できていない金額が、少なくとも111億7000万円に上ることが分かりました。

また、不正受給者などに督促などをしないまま回収を断念したケースでは、本来、国に負担を求めることはできないことになっているが、15都府県の62自治体はこうしたケースで適切な対応したと報告し、国に6億3000万円を負担させていました。 
これで通っているとしたら由々しき問題である。日本人は、増税の負担を苦しい家計の中で負っているのである。

厚生労働省は会計検査院の指摘を受けて、「自治体に対して負担したお金の返還を求めるとともに、通知を出して適切な管理を求めたい」としていますが、当然である。
そもそも外国人への生活保護支給には法的根拠がないにも拘わらず、違法に外国籍の者に与えるからこうなる。
法に決められた通り、日本人だけに適用すれば何の問題も起こらない筈なのである。

日本人の生活保護率は、17/1000
在日韓国・朝鮮人の生活保護率は、142世帯/1000世帯 。これだけでも異常である。
厚生労働省は、外国人の保護率を人数ベースでは把握していない!!というが、それだけでも職務怠慢なのではないのか。

働かない在日生活保護受給者は強制送還する。それが法に遵えば当然の対応であるが、それがなされたという報道を見たことがない。
不正受給者の95%が在日 韓国朝鮮人によるものだと聞くと、日頃の反日姿勢を見聞きする身にとっては暗澹たる気持ちになる。
それらが稀に摘発されることがあっても、マスコミは実名報道すらしないが、それこそ逆差別そのものなのではないのか?ヘイトとは別問題である。

2020年2月24日月曜日

外国人が日本の基地に口出し?


辺野古基地というと、反対運動で沸き返っているのだという認識でいる人が多い。
マスコミの報道がそれ一色だから、そう思っても無理はない。
しかし、実情がどうなのかということになると、反対運動の拠点となるテント村は僅か100メートルの範囲だけのことで、日曜日になると人出も絶えるのだという。
そこで目立つのはハングル文字だという画像をみると、いい加減にしてくれと思ってしまう。

辺野古は、普天間基地の危険性を避けるための移転決定であったと思うが、辺野古の住民はその移転を容認しているというから、反対運動を先鋭化させているのは誰なのかということが単純に疑問として浮かぶ。
その運動に集まって来て騒ぐのは、地元住民よりも本土から来る活動家であったり、外国人であったりする者が多いと言われているが、マスコミは決してそれを報道しない。

基地などないに越したことはないが、現実問題としてそうはできないから、国は苦渋の選択をしたのである。沖縄県民の意識の代表者のようなことを言って騒いでいる人たちが、果たして沖縄県民のことを思っているのかどうか、最近は極めて疑念を生じさせられている。

2020年2月23日日曜日

酷い表現が増えてきた


おでん文字 と言われてしまっている表記を、至る所で目にする。
案内板であれば、他言語表記は英語と、せいぜいが中国語くらいで十分なのではなかろうか。

関係が悪化する前には、さして問題視されることはなかったと思うが、3種類もの言語で書かれていたり案内放送されたりするのは、煩雑すぎる。海外旅行先でもそんなに多数の言語で表示がされる国は日本だけなのではなかろうかと感じさせらる。
ハングルを ここまで使うのは、 韓国人が日本国内に多いのは確かだとしても、日本はそこまで 朝鮮人に支配されているのかと危惧する人もいる。

昔は韓国とかコリアとか正式に呼んで仲良くしようとしていたが、反日行動が酷すぎることから袈裟まで憎くなったのか「超汚染塵」だとか「傾国」だとか「下朝鮮」だとか「天災バカ〇ン」だとか言う人が出てきてしまったのは、残念なことである。
日本をどうしても下位に置きたい彼の国が、日本人を「チョッパリ」だの「ウエノム」だのとの蔑称を使っていても笑い飛ばして相手にもしてこなかったが、彼の国の側が限度を超えてしまった結果であるにしても、悪口を言い合ったところで本質が変わるわけではない。

2020年2月22日土曜日

ではどうすれば良かったというのか


どこの国のメディアも、自分たちの側から見た一面的な報道をするのだな、というのがこのところの偽らざる感想である。
そもそもが、クルーズ船の乗員を受け入れることを日本の責任だとすること自体がおかしい。
コロナウイルスに感染している者が多数乗船して居ると判断できる状態で、その彼らを日本に上陸させたら、日本国内に感染者が蔓延してしまう危険を、日本に押し付けて当然だとでもいうのか?
治外法権である船は、船籍を持つ国とその運営国が第一義的に責任を負うのではないのか?
日本は横浜に停泊した同船に対し、食料その他最大限の援助をしたのであって、それに対する感謝を述べる前に批判記事を載せるメディアには、人としての見識を疑わざるを得ない。
日本が武漢にチャーター機を飛ばして自国民を救出したのと比べ、同船の乗客たちを抱える国々は、いったい何をしていたというのか?危険を日本に押し付けて様子見をしていただけなのだと批判されても抗弁できまい。
日本は同船への対応に伴う人的・物質的・時間的損害の他に、メディアが垂れ流した悪評により、為替レートにまで影響が出ているのである。

「ニューヨーク・タイムズは乗組員の取材協力を得て、『1000人以上の乗組員は密集した空間で作業に従事。簡単なビッフェスタイルの食事を食堂で共にし、バスルームは4人でシェア』と生々しい描写で伝えた。自分たちの食事と入浴の方法や、乗客に食事を運んだりゴミを処理したりという仕事が、乗組員同士の感染リスクも高めている。彼らも危険な状況だと理解していても、いかんともし難いようなのです」

この記事にはワシントン大学の教授も登場、「日本政府の検疫は外部への感染を防ぐことはできても、船内での感染は防げない」と警告した。さらに「乗組員はマスクや消毒薬を手渡されているが、専門の訓練は受けていない」という。

これくらいであれば、まだなどは事実の報道の範囲内であると理解できる。

ライバル紙とされるワシントン・ポストは211日、「‘Dream job turns into nightmare: Virus fears grow among Diamond Princess crew(“夢の仕事”は“悪夢”に:ダイヤモンド・プリンセス号の乗組員にウイルスの不安が拡大)」との悪意ある記事を掲載した。
「やはり乗組員における感染の危険について、かなり長文の記事を掲載し、更にアメリカの国防総省が運営する星条旗新聞(「スターズ&ストライプス」)も、この記事を転載している。
ニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストと言えば、世界的な知名度を誇るアメリカの高級紙である。両紙が共に日本政府、つまり安倍政権の隔離方針における欠陥を指摘したことは、人道的立場から尽力している安部首相をはじめとする関係者にとっては、相当なプレッシャーになったのではないだろうか。
しかし、批判ばかり口にしている国々は自国民の救済に関連して何をやったというのか?

ブルームバーグ通信は「日本が急速にコロナウイルスの温床に」との見出しで記事を配信。「最も危険な場所の一つとして浮上し、安倍政権が拡大を阻止できなかったと批判されている」と報じた。
英国では、SNSなどに船内の様子を頻繁に投稿していた英国人夫妻の感染が確認され、BBCなどは同国内にいる夫妻の息子が「日本での隔離が失敗だったのは明らかだ」「ちゃんと面倒を見てほしい」と涙ながらに訴える様子を伝えた。

壮大な「隔離の実験」(英紙ガーディアン)と報じられた2週間が終わり、下船した日本人以外の乗客乗員は、順次帰国することになった。海外各紙が「対岸の火事」として載せた日本への批判は、次は自国に突き付けられることになる。
ダイヤモンド・プリンセスを「疫病船」と見出しに掲げ「隔離計画にしくじって、中国本土以外で最大の感染拡大を引き起こした」と日本の対応を非難した米紙ウォール・ストリート・ジャーナルも、17日、船内で感染が拡大した点を問題視し「2週間も船内に大勢を押し込めた日本政府の方針に、日本国外の専門家からは疑問の声が上がっている」と指摘していた。
米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長は、17日の米紙USAトゥデーに対し「隔離は失敗した」と断言。「船の中でどんどん感染した。船内で隔離が甘かったからだ」と批判した。
伺いたいが、感染者と非感染者をどうやって分けることができるというのか?
英紙ガーディアンも18日、ダイヤモンド・プリンセスを「感染で煮え立っている鍋だ」と語る専門家の言葉を紹介。ブルームバーグ通信は19日、日本が「世界で最も危険な場所の一つになりつつある」と伝えた。

では、どうすれば良かったのか。海外各紙も解決策は示せていない。当事国ではなかったということだけである。
その他カナダのCBC放送は「選択肢は限られていた分、日本政府はもっと迅速に行動しなければならなかった」と報じた。
言いたい放題だが、正体不明なウイルスに対してどうすれば良かったのかという答えは、どこの国であっても出せまい。感染者かどうかを調べる検査キットすらままならない中で、日本は良くやったのである。

ダイヤモンド・プリンセスには200人以上のカナダ人が乗船していた。大半がチャーター機で帰国後は2週間の隔離だ。今度はカナダの対応の迅速さが問われる。お手並み拝見である。

米疾病対策センター(CDC)も18日、声明を出し、日本の隔離に関して「船内の人々の間で感染を防ぐには不十分だったかもしれない」と指摘したが、一方で「隔離のための日本政府の途方もない努力を称賛する」と強調している。それが普通の考え方なのだと思う。

16日にチャーター機で米国に戻った米国人乗客のうち14人がウイルス検査で陽性だった。米紙ニューヨーク・タイムズは「飛行機も安全でなかった」と書き、批判の矛先は今後、米政府に向かうことになりそうだ。コロナウイルスばかりかインフルエンザの大流行している米国で、日本に文句が言えるほどの対応がとれるとは思えない。

船内にとどまっていたから、感染ルートが確認できるのであって、対処方が分らないのであれば仕方ない。文句を言うのは簡単だが、必死で努力していることに感謝もできないようでは、その人間性を疑う。

景気が上向かない


案の定、消費税アップの後、景気は冷え込む方向に向かったように見える。
コロナウイルスの影響が出る前の段階でこれだから、今後はさらに厳しい状況になることが予想される。
過去に実施された消費税のアップのときもそうであったが、いずれもその実施後には経済が冷え込んだことを経験しているのに、なぜ強行したのかがいまいち解らない。
結果として、税率をあげたのに税収は減ることになる。
2020217日に発表された20191012月期の実質GDP成長率は、前期比年率▲6.3%(前期比▲1.6%)となり、リーマンショック以降の数値としては前回増税直後となる201446月期の前期比年率▲7.4%(前期比▲1.9%)に次ぐ、大幅なマイナス成長を記録した。
事前のコンセンサス予想である前期比年率▲3.9%(前期比▲1.0%)と比べても、大きく下方乖離しての着地となっている。
GDPがマイナスに転換することは、消費税がアップされる前に広く危惧されていた。
今回は実質GDPだけでなく、名目GDPにも影響が出ているというから、折角デフレから脱却できそうだったのに大きく退行してしまったのではなかろうか。

2020年2月21日金曜日

感染源さえまだ判らないのに


1日も早く収束することを願ってやまないが、新型コロナウイルスは、感染すると死に至る病原菌であるから、連日大きく取り上げられることは理解できる。
この病気が発生した初期段階で、中国やWHOの対応が悪かったこともあって蔓延してしまったことはその通りであろうが、クルーズ船に対する日本の対応が非難されることには疑義を感じる。
曰く、「感染者と非感染者を区分けするべきであった」というが、感染者かどうか調べる方法があったとでもいうのか?
それがないから、船ごと隔離するよりなかったのではないのか?外国船となれば、治外法権でもあろう。文句をつけている外国も、自国民を引き取る体制をつくりもせず放置していたのではないのか?

言い方が過激になるかもしれないが、鳥インフルエンザにしても豚コレラにしても牛口蹄疫にしても、それに感染した疑いが持たれると全頭殺処分されるのが各国では普通の対応である。
それほどに危険性を秘めた病原菌なのである。
まさか人間をそのように扱うことはできないし、治療することで回復できるとなれば当然それが最優先される。特効薬はまだ見つからないようであし、対処方法も確たるものがない。
蔓延を防御して封じ込めるには、戒厳令を敷いて地域ごと封鎖するなどの強権発動がなされなければ難しいようにも感じる。
人権・人道を考えたら、流石の中国でさえそれはできなかった。それが感染者を増やしてもいる原因なのではなかろうかと思うが、人が相手となれば致し方のないことになる。

命がけでウイルスに立ち向かっている人たちに対して、素人があれやこれやを言い立てると、足を引っ張ることにもなりかねまい。
人権に配慮しつつ真剣に取り組んでいる方々に我々が協力できるのは、素人が文句を並べ立てることではないと思う。

2020年2月20日木曜日

建国日ですら蒸し返す


政権の確たる正統性があやふやだと、いつまで経っても国がまとまらない。何とか辻褄合わせしようとして躍起なようだが、無理なことは後からどうやったところで無理な話となる。
棚ぼた式ではあったが、韓国が正式に国として独立することができ、李承晩が初代大統領に就任したのは1948年である。終戦後3年が過ぎているから、日本との独立戦争をして勝ち取ったのだという主張はどうやったところで通らない。
以降、1948年が建国年であることは国際的にも認知された事実であり、文大統領は李大統領から数えて19代目の大統領として就任したのであることもまた変えようがない。
それでありながら、文大統領が「1919年建国」を主張するのは、捏造歴史からくる面子と彼の支持母体である抗日独立運動関係者やリベラル派に抗しきれないからであろう。
その彼らは、日本からの独立を求める朝鮮半島の市民が中国の上海に臨時政府を設立した1919年こそが建国年だと主張する。李氏朝鮮が近代化を独力で果たすことができず、清や露の顔色を伺うだけで終始していたことで国の滅亡が目前に迫り、日韓併合に頼らざるをえなくなって、朝鮮側からの強い要望が有っての併合であったことを無視している。
韓国の保守派は1919派のこうした主張に疑問を表明し、文の発言を牽強付会とまで批判している。自由韓国党の柳錫春(リュウ・ソクチュン)革新委員長は、臨時政府設立が韓国内でなされたのであればまだしも、領土も主権も国民もいなかった海外の地で、1919年を建国年とするのはどうやったって拡大解釈だと批判しているが、それが国際常識であり当然であろう。
そんなことで建国ができるなら、世界中がわけのわからない国だらけになる。勿論のこと、韓国の上海政府は国際的に認められた国ではなかった。
1919年建国を主張する左派勢力にとっては、1948年は建国どころか分断を招いた『失敗の年』という認識だ」としているが、苦しい主張である。1948年、韓国は8月に、そして北朝鮮が9月にそれぞれ独立を宣言して今に続く。それが南北分断の分かれ目になった。
そもそも、李承晩が何を血迷ったのか日本を攻めようとして軍を半島の南に集結させた背後を突いて、金日成が北側から攻め入ったのが朝鮮戦争であり、国家が二分された原因である。
李承晩は避難中の自国民を見捨て、漢口に架かる橋を爆破してまで自分は逃げ回ったが、釜山に追い詰められて命も危なくなったとき、恥知らずにも攻めようとしていた日本への亡命を打診した男である。
韓国以外の諸国は、そんな歴史を知っている。知らないのは韓国人だけであろう。
チュチェ思想に染まり、北との統一を心願にする韓国左派勢力にとっては、現在の韓国は北半分を欠く「不完全な国家」だということになる。そのため、臨時政府を設立した1919年を建国年とすることで、保守政権が長らく支配してきた「韓国史」は正統ではないと主張し続けているが、そんな理屈を北側だって認めるわけがない。
1948年の建国を主張する右派勢力にとっては、韓国はあくまで「正統で完結した国家」との認識だ。随分長いこと韓国の反共政策は徹底していた。共産主義を掲げソ連の支援を受けた北朝鮮と戦火を交えながらも、経済は成熟し世界に名をとどろかせる企業を輩出するまでに成功し、北朝鮮より優越した国家になった。
その先人たちの折角の努力に感謝することもなく、自分の思惑だけで動いている間に、国の経済も外交もおかしくなってしまったのではないのか。