寝そびれたときにTVを点けると、朝鮮のドラマがやたら多い。
よせばいいのにその権謀術数のかぎりを重ねる番組を見るから、精神衛生上よろしくない。
何かと自分たちを正当化しようとする組み立てだと解かっているのだから、見ているだけの此方としては嘘が並べ立てられていようと一向に構わないのだが、嵩じて反日に結び付けるのは勘弁してほしい。
そんなことをしても、彼の国にとってだって益はないのではないのか?
李王朝の成立が裏切りに端を発しているのだと知れてはいるが、取って代わられた高麗王朝だってそんなに褒められたものだったとも思えないから、時代の流れがそうだったのだと思うだけである。
高麗王朝の末期、人民を無視して高麗王が家臣たちに命じた遼東半島への侵略が、そもそも無理すぎたのではないのか。
1388年5月、李成桂を将軍とした遠征軍は鴨緑江河口の威化島に到達したが、大雨による増水で河を渡ることが出来ず、日が経つにつれて逃亡する兵士が後を絶たず、食糧の補給も難しくなっていた。このような状況を理由に李成桂は撤退を王に要求したが認められなかった。
仕方なく李成桂は独自に撤退を開始した。
回軍を聞いて遠方から2000名以上が李成桂を助けるべく馳せ参じたし、民衆も回軍を歓迎し、李成桂に希望を持つ歌が流行った。
義のためにそうしたのであれば、時間の経過とともにそれは民衆に受け入れられる。
高麗朝廷は既に民から見放されており、回軍の報せを受けた崔瑩が抵抗軍を組織しようとしたが集まる者は殆どいなかった。
6月1日に開京に戻り着いた李成桂は、王禑に遠征の責任を問い、崔瑩の処罰を要求した。
しかし、王禑は李成桂らを反逆者として、彼らを殺したものに褒賞を与えるという触書を出したため、李成桂は交渉を諦めて王宮を攻め崔瑩を捕虜とした。崔瑩は処刑されずに遠方に流され(二か月後に処刑されている)、王禑は王の地位を失わなかったが、権力を失い名ばかりのものとなった。
王禑は王権を取り戻すべく、内侍80名に李成桂らの私邸を襲わせたが失敗して追放され[、子の王昌が曹敏修らに擁立されて王位に就いた。
しかし、李成桂らに擁立された恭譲王に1389年、王位を奪われ、王昌と王禑は処刑された。
恭譲王も朝鮮王朝樹立の2年後の1394年には李成桂の命令で処刑された(李成桂自身は王氏一族を内地に復帰させて自由に暮らすのを認めようとしていたが、臣下達の強い要請によって処刑せざるを得なかったとされる)。このとき李成桂により王氏(高麗王家)一族の皆殺しも行なわれた。即位の後3年間王氏一族を巨済島などの島々に集めて監視し、1394年4月に一斉に海に投げたり斬殺したりして王氏を虐殺した。元々王氏一族ではなかったが高麗王家から姓を賜った者たちは死は免れたものの、本姓に戻るよう命じられた。王氏一族の一部は姓を変えて隠れることができたが、文宗により王氏掃討の令が解かれた後にも王氏一族の多くは復姓しなかったとされる。文宗の時になって隣人の密告で捕まった王氏が許され一族を継いだが、韓国統計庁が2000年に行なった本貫調査によると開城王氏の人口は2.0万人と極端に少なかった。高麗王家では日本の武家同様、後継者に危害の及ばぬように後継者以外の王子は出家させたり母側の姓にすることが一般的であり王氏の数は元々少なかった上、このときの皆殺しで王氏の数が激減したことも原因とされる。
彼の国の悲しいところは、義の為に立ったとしてもそれは表面上のことであり、根本にある思惑が別のところにあることであろう。それも一人の力では成し遂げられないから、いずれは裏切る可能性のある仲間を集める。
利の為に集まったのであるから、機会を設けて何時だって裏切る。最大の敵は身近にいるということになるのが常。権力を得た者は自衛のために政敵の弱みを握ることに腐心する。
それに敗れると、口実を捏造されてまで粛清される。拷問による自白がその手段として多用されたから、その苦痛に耐えきれるものではない。そんな国が発展するわけがないのは歴史が証明している。信頼しあえないのでは、いいところまで行っても長続きしない。
無理な血を流し過ぎると恨みが残る。李王朝も何代にもわたり安定しなかった。
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私が書いた小説 「夏風越の(なつかざこしの)」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054887709936/episodes/1177354054887713218
「鵯越え」・・・・「夏風越の)」の続編です
https://kakuyomu.jp/works/1177354054935239046/episodes/1177354054935239209
「くぬぎ越え」・・・「夏風越の)」の続々編です
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