2019年1月7日月曜日

七日正月があける

七草粥を祝う朝は穏やかに開けました。
吹き渡る風は肌に冷たいけれど、青く澄んだ空にかかる日輪から降り注ぐ陽ざしはあくまで明るく、希望を抱かせるに十分な温かさを届けてくれている。
本日で、正月飾りははずされて積み上げられ、お焚き上げされる。
お焚き上げの時の頂上には御幣が飾られる。
御幣(ごへい)は訓読みすれば“おんへい”。これを“おんべ”と呼ぶ風物詩は、日本各地に多い。
この行事が済むと、新たな年も平常活動に移ることになる。
お正月の間に感じたことは、日本に生まれてよかった・日本人として生まれて良かったという意を新たにしたことであった。

山川草木、自然は喩えようもなく美しい。そこから生まれ出て発展し継承されてきた文化も、普段気にもしないで過ごしているが、折に触れれば鮮やかに思い起こすことができるのが日本人なのだとつくづく思う。

むかし誰かに聞いたことなのだが、杉は400年・松は800年・檜は1200年が木材としての寿命だというけれど、日本建築に残る文化財をみていると、そんなことをはるかに超える技術を、先人職人たちは培ってきた。
一つ一つの作品の完成度が凄い域にあることは勿論だが、それらが集められたとき、調度品や装飾品が個を主張して浮き上がってしまうようなことはなく鮮やかに調和してしまうことも驚きである。
日本の職人が追求した美というのは、一体どんなものだったのだろう?
また、誰もがそれを尊敬し大切にしてきた日本人の感性というのはどこからきているのだろう?
端倪すべからざる民度というほか無い。
近年、古来から伝わる技術を伝承する職人が少なくなってきているという。
国としての梃入れ、援助がなされるように願ってやまない。

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