秋きぬと 目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろきいぬる
陽が落ち涼風が吹き渡り夕闇が迫ると、草むらのそこかしこに虫がすだく音が聴こえてきます。
日本人の感性は、自然の移ろいの中に美と「もののあわれ」を汲み取る。
虫の声を読んだ和歌も数多い。
おほかたの秋をば憂しと知りにしを ふり捨てがたき鈴虫の声 [女三宮]
「秋といえば悲しいものとはわかっているのですが、鈴虫の声を聞くと様々のことが思い出されます」( 秋と飽きを掛けたあたりが難い)
虫の声に風流を感じるのが日本人であるが、外国人はそれを雑音だと感じるらしい。
日本に生まれ育って身に染みついた文化と感性は素晴らしいと思うのです。
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