2018年5月15日火曜日

核放棄するしかあるまい

米朝首脳会議は、シンガポールでなされることに決まったようです。米国の要求は厳しい。
テレビ朝日報道局コメンテーター室解説委員のT氏が、先日のテレビで必死になって平壌か板門店でなされるのが良いと力説していたが、真意のほどはどこにあったのだろう。とってつけたように、その方が絵になると言っていたが、そんなことではなさそうに感じた。
そのいずれの地も、開催国に選ぶことを了承するとはとても思えない。


金正恩氏は、今まで全てを犠牲にして核開発を続けてきたが、とうとうそれを放棄しなくてはならない状況に追い込まれ、国内的に面子を保つ理由付けの為には、米国大統領を北朝鮮に呼びつけたのだという形にしたかったのだと思える。韓国も板門店であれば、しゃしゃり出ていく気まんまんだから、そこにするわけがあるまい。

平壌での開催は、カードとして、拘束していた米国人をそのときに開放するということにしたかったようだが、条件をいろいろ付けたら、会談そのものが頓挫しかねない。
なりふり構っていられないから、米朝会談の予備交渉で北朝鮮を訪れていたアメリカのポンペオ国務長官が、北朝鮮に拘束されていた韓国系米国人3人を連れ帰るということを先行させざるを得なくなった。
その彼等3人は、自らの意思で訪朝していたが、スパイ容疑を懸けられ拘束されていたということであり、そこが日本人の拉致と違うところです。
日本人の拉致被害者は、その意に反して不法に40年以上自由を奪われていますが、今回解放された米国人は3年未満の拘束であった。

そこでバランス上困ったのが、日本人の拉致被害者の開放を同様に迫られるということであったに違いない。何とか日本に揺さぶりをかけなければならないから、核実験場の施設を廃棄するセレモニーに、日本は招かないと発表したのだと思える。日本の反日勢力が騒いでくれれば勿怪の幸いということであろう。
使えなくなった坑道を爆破したところで、それはパフォーマンスに過ぎず、すでに保持している核弾頭やミサイルを廃棄するわけではあるまい。殆ど無意味に近い。
日本が呼ばれなくても、痛痒を感じることではなかろうから、放って置けばよい。

米国は全くぶれていなくて、核の完全廃棄が確認されるまで手綱を緩めはしまい。
日本も、安全保障上の観点から見て、同様に対するしかあるまい。

そんなことはまずありえないだろうけれど、金正恩氏は国を離れている間にクーデターが起こるかもしれないとか暗殺されてしまうのではないかと恐れているようだが、それらを我慢してでも会談を成功させなければ国が持つまい。
それが成功して、いざ南北が統一されるということになったらどうなるかということだが、ここにきて韓国人はその経済的負担を負い切れないと気づき、反対する人が増えているという。
いつものことだが、いざとなると逃げ腰になる。
いずれにしても、日本の協力と援助なしに平和的解決には結びつかないというのが、現実的判断なのではないのか。


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