TVを見ていたら、織物の番組をやっていた。
説明のナレーションで、「布を折る」と度々繰り返されるのが気になって仕方なかった。
布を折ることもあるかも知れないが、画面に出ているのは「布を織る」場面。
折る・織る・居る、は読み方が違う。
同様に、織物と下り物も、読み方で意味が違う。
新茶の季節だから、茶を作る過程を見に行くのは解る。しかし、蒸したお茶の歯を揉むっていうのは何なのだ?お茶の葉を揉むというのではないのか?
アナウンサーが、助詞の「を」と「に」を使い分けないのも気になる。
格助詞「に」と「を」は明確な違いを持つ言葉であり、 一般的に誤用されることはまずありえない。
この2つは
- 「に」は対象地格+舞台格
- 「を」は直接対象格
として扱われている。
例えば、
- 「階段にのぼる」と表現されることは、無くはないが状況が違う。
- 「階段をのぼる」が普通の言い方である。
「に」は階段が対象地(目的地)+舞台であり、「を」では、
単なる対象であることが分かる。
使役の助詞としての「を」と「に」というのもあるから、使い分けは大切である。
「ら抜き言葉」などの取り扱いを見ても、日本語をより明確な使い分けを持つ合理的なものしようと
している人もいれば、曖昧で使い分けの少ないものにしようと している人も多い。
熱い・暑い・厚いの読み分けくらいはしてほしい。
「彷彿させる」というのと「彷彿とさせる」という使い方はどちらも通用しているようだが、両方とも間違いではないという。語調的には間に「と」が入らない方が個人的にはしっくりくる。個人の好みと言ってしまえばそれまでだが・・・
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