2021年5月22日土曜日

ナレーションは事前あるいは事後のチェックがないのだろうか

 

TVを見ていたら、織物の番組をやっていた。

説明のナレーションで、「布を折る」と度々繰り返されるのが気になって仕方なかった。

布を折ることもあるかも知れないが、画面に出ているのは「布を織る」場面。

折る・織る・居る、は読み方が違う。

同様に、織物と下り物も、読み方で意味が違う。

 

新茶の季節だから、茶を作る過程を見に行くのは解る。しかし、蒸したお茶の歯を揉むっていうのは何なのだ?お茶の葉を揉むというのではないのか?

 

アナウンサーが、助詞の「を」と「に」を使い分けないのも気になる。

格助詞「に」と「を」は明確な違いを持つ言葉であり、 一般的に誤用されることはまずありえない。

この2つは

  • 「に」は対象地格+舞台格
  • 「を」は直接対象格

として扱われている。

例えば、

  • 「階段にのぼる」と表現されることは、無くはないが状況が違う。
  • 「階段をのぼる」が普通の言い方である。

「に」は階段が対象地(目的地)+舞台であり、「を」では、 単なる対象であることが分かる。

使役の助詞としての「を」と「に」というのもあるから、使い分けは大切である。

 

「ら抜き言葉」などの取り扱いを見ても、日本語をより明確な使い分けを持つ合理的なものしようと している人もいれば、曖昧で使い分けの少ないものにしようと している人も多い。

熱い・暑い・厚いの読み分けくらいはしてほしい。

「彷彿させる」というのと「彷彿とさせる」という使い方はどちらも通用しているようだが、両方とも間違いではないという。語調的には間に「と」が入らない方が個人的にはしっくりくる。個人の好みと言ってしまえばそれまでだが・・・

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