2014年4月16日水曜日

良い音色が音楽を好きにさせます


車で移動中、久し振りにCDでショパンのアンダンテスピアナートを聴きました。

私はこの曲が好きで、中でも飯田文化会館で催されたチャリティーコンサートで聴いたライブ版が殊に好きです。

 

音楽は、メロディー・リズム・ハーモニーが3大要素と言われますが、私にとってはそれよりも大事だと思っていることがあります。

それは、音色と匂いともいうべきものです。

 

磨き抜かれて澄んだ音色でなくては、音階だけただ単に正確に弾いたとしても、心に響いてこないからです。

音は、同じ鍵盤を弾けば同じ音が出るのかと言えば、そうではないでしょう。

以前、先生先生と取り巻きに持ち上げられていた自称「物知り」が、ピアノは猫が弾いても同じ音が出ると言い放ったことがありましたが、そんなことで出てくる音しか聴かないでいたら、

音楽は好きにならないし、芸術的な名曲が生まれる筈もない。

 

会場に聴きに行って私の場合興ざめになってしまうのは、「顔芸」や「大仰な身振り手振り」で弾くのを見せつけられたときです。

特に指を鍵盤から遠く離して演奏するのを見ると、ピアノは打楽器だとは言え、「鍵盤を乱暴に引っぱたくのは違うでしょ」と思ってしまうのです。

 

聞くところによれば、ショパンは演奏中に指が鍵盤から殆ど離れなかったのだいいます。

綺麗な音は、そのようにして紡ぎだされるんだと感じます。音は、弾く人によって違います。

思わず引き込まれてしまうような良い音を聴けば、また聴きたくなります。音楽というのはそうして好きになるのだと思うのです。

 

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