2016年6月16日木曜日

抑止力としては強力だと思うけれど

そんなことは決してしないだろうけれど、極論を言えば、核の報復権を有しているのは日本だけなのではないだろうか。
相手国に対し核兵器を使用した場合、もう一方の国が先制核攻撃を受けても、温存させた核戦力により報復を行う。
これにより、「一方が核兵器を先制的に使えば、最終的に双方が必ず核兵器により完全に破壊し合うことを互いに確証する」ものである。
理論上、相互確証破壊が成立した2か国間で核戦争を含む戦争は発生しないことになる。
歴史上も、米国とソ連の間に相互確証破壊が成立した冷戦後期以降、この2カ国間で戦争は発生していない。

しかし、端的にいえば国家はいかなることもする権利があります。
その結果いわゆる国際社会の中であらゆる種類の不利益を被る可能性がありますが、そうした不利益を被ってでも何かをなしたいと思えば、それを究極的に規制する法的・制度的枠組みは確立されていません。
例えば、北朝鮮による日本人の拉致も、「国家としてやりました。」と言われて、完全に解決する対抗手段は戦争しかないということになってしまったことで、日本には解決策がない。
これが国家と国家の中に生きる個人や団体との違いだということになる。

そうなれば、日本はサンフランシスコ講和条約を結んでいようと、国連に加盟していようと、すべてを卓袱台返しして、核兵器を持ち、アメリカに原爆を2発お返しする権利がないということではない。
国際法がそうした国家の行為の究極的な歯止めにならないことは、現実に日本に落とされた原爆がまさに国際法違反としてとりたてて追及されていない現状を見ても明らかです。

まあ、核兵器は使っても使われても世界が終わりになることは確かです。
日本を核攻撃するなどと口にする国もあるようですが、そんなことをしたら日本に貯蔵されている核物質が世界中に飛び散り、自国にも甚大な被害が巡ってくることを考えないわけにはいくまいが・・・

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