2019年9月17日火曜日

修復する気なし?


「もう元には戻らない」日韓の深くて長い傷という記事があった。
根底の狙いは、日本側に落ち度があるということにしたいのだろうが、関係を悪化する方へ悪化する方へという政策をとり続けたのは韓国の側であり、日本側は関係改善に努力をしてきた。
国を挙げて日本を悪し様にいうのは日常茶飯事であるし、それを常に目にしていて好意的に対応できる筈がない。
日本側がそれに反応して何か言うと、すぐにそれをヘイトだと言って封じ込めようとする。
ヘイトというのは、出自や属性だけに基づいて差別することであって、言動が人として問題であることを批判することと同義語ではあるまい。
国旗を焼いたり破ったり踏みつけることは、彼らにだけ許されるとでも言うのか?

韓国側は口を開けば日本側は加害者であり、植民地支配をして韓国から簒奪したのだからという被害者の立場を主張し続け、いつの場合も日本が譲歩することを要求し続けて来た。日本側の一部マスコミも、それを助長するような主張を繰り返す。
考えても見て欲しい。当時の韓国に簒奪するような資源も産物も技術があったというのだろうか?
日本が近代化への資金と技術を一方的に注ぎ込んだというのが、冷静公正に見たときの事実なのではないのか?

戦後、日本人とも言えない偏った主張を声高に叫ぶ人たちのおかげで、賠償まがいに韓国に注ぎ込んでしまった資金援助や技術援助は膨大である。
技術についていえば、朴李を疑わせるものが多数あることも取り沙汰されている。
韓国側が韓国の発展のために全く努力しなかったとは思わないが、基礎となるところの殆どには、日本が影響している。

1人当たり国民所得を世界銀行のデータ(今年7月時点)で比較してみると、65年時点では日本890ドル、韓国130ドルと、日韓の格差が7倍弱あった。一口に言って通貨には10倍の差があるとして換算していた。
30年前となる89年にも5倍強の格差が残っていたが、その後は、韓国の経済成長と日本のバブル崩壊を受けて急速に格差が縮小し、20年前の99年には3倍強、10年前の2009年には2倍弱となった。昨年は日本41340ドル、韓国3600ドルで、格差は1.35倍となったというが、通貨で比較するときは10倍で簡易計算している。

冷戦終結が韓国に及ぼした政治的な影響も無視できまい。冷戦の最前線に置かれていた65年当時の韓国は日米に頼らないと生きていけなかったし、そもそも中国やソ連などとは国交すら持てる状態にはなかった。
韓国はその後、経済力の伸長もあって国際社会での地歩を固めてきたが、経済的な発展をとげることと、国民の意識が向上することには差が生じた。
誤った歴史教育が徹底しすぎて、被害者意識から一歩も先に抜け出ることができなかった。

現在の政党に限らず、感情的に走る世論を無視することは、この先もできまい。
細々とでも続いてきた両国間の人脈は、親日的であると排除され、かつては政治的緊張があっても日本語世代の韓国人政治家や経済人を中心としたパイプが関係修復のために機能してきたが、次世代のパイプはもはや見当たらない。
是々非々主義を貫かず、一方的に日本側が譲歩すべきであるとの風潮を煽ってきた組織は、ここにきて目論見が外れてしまったということか?
無理を通せば道理が引っ込む、という具合には持ち込めなかった。

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