2019年11月24日日曜日

心に鎮めるしかない想い


知覧特攻平和会館を訪ねたときのことを思い出します。
写真、遺書などの遺品約4,500点、特攻隊員の遺影1,036柱などが展示されていた。その展示されている遺影、遺品のほとんどは、知覧特攻平和会館初代館長板津忠正(元特攻隊員)が集めたものであるという。展示されていた遺書の数々は、勇気を振り絞っても読み続けることがどうやってもできなくなった。心に迫って来るからである。
命をかけても盛ろうとしたものに殉じたこれらの方を犬死だと言い放つ人は、どんな精神構造をしているのだろうか?

同様に、姫百合の塔・健児の塔を訪ねても呆然とするばかりで、立ち尽くすほかなかった。

氷雪の門。遥かに霞むんで見える島で、乙女たちがあたら命を落としたことを、行って見も知らないで帰ってしまう人が多い。

ひとの気持ちというのは、簡単には表現できない。
名山に登って大自然に包まれる。名画や名曲に触れるなどなど。間髪を入れずその場で感想を述べるのは、軽きに過ぎるのではないかと思える。
如何に言葉を重ねても、適当な表現方法はないのだと思い知らされる。

言葉というのはあれど、口に出せる思いというのは、どう紡いでみても意を尽くすことができないものがあるのだということなのだとして、身内に深く鎮めるほかない。

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