2019年11月6日水曜日

知らずにいて良い問題ではない


中国と言えば巨大市場であり、GDPの伸び率は6%をまだ保持していて、景気の良い国だというニュースしか聞かない。
一帯一路だのといって外国への影響力も及ぼしているようだが、その資金力は続くのだろうか?
[18日 ロイター] - 国際金融協会(IIF)によると、中国の企業・家計・政府の債務総額が今年第1・四半期に国内総生産(GDP)比303%に増加したのだという。
前年同期は297%だった。
IIFは今週の報告書で「当局は(特に小規模企業向けの)シャドーバンキングを抑制しようとしており、非金融部門の企業債務は削減が進んでいるが、他のセクターの純借り入れにより、中国の債務総額は40兆ドルを超えた。これは世界の債務総額の約15%に相当する」と指摘している。
40兆ドルといえば、日本円に換算すると4,600兆円であり、如何に中国が大国だとはいえ、巨額すぎないか?しかもその債務はドル建てだというから、返済はどうするのだろう。
日本のように円建てではないので、返済するためにはドルを買わなければならない。当然のことながら元相場は下落することに直結する。
そうなればデフォルトの恐れだってありうる。
米中貿易戦争が起こる前から、景気は下降線をたどっていたのだという。
それはそうだろう。鉄鋼は過剰生産により在庫が溢れ、不動産は鬼城と呼ばれて売れないまま廃墟となり、驚くことに中国内で自動車生産をしている企業は50社以上に及ぶという。
過当競争になり、それは低価格での競争になるに決まっているから、普通なら数社に淘汰されるのであろうが、ゾンビ企業となっていることはないのだろうか?
自動車製造の先進国だって数社にとどまっている。
これで景気が良い筈はなかろうに、日本の報道はそれらに全くと言っていいほど触れてこなかった。
経済的に行き詰ると常套手段として使われるのが外に敵を作ること。
今その動きになったら、日本などひとたまりもない。

0 件のコメント:

コメントを投稿