2019年11月3日日曜日

人権以前の問題


人口が14億人ともいわれている中国は、その9割を漢民族が閉めているとされるが、国土が広いことからも、それ以外の多くの民族が昔からその地に住んでいることは容易に推察できる。
それにしても、多様な民族が想像以上に多く住んでいる。
知らないでいたが、現在、「少数民族」として分類されているのは55集団もあるのだという。
長きにわたって同化政策をとってきたとはいえ、固有の文化や風習はそれらの地にまだ色濃く継承されているに違いない。
共産主義体制がそれらを容認するわけがなかろうから、いずれそれらは失われてしまうのではないかと、よそ事ながら気になる。
チベットやウイグルのように過激な圧政下におかれていれば、尚更それは早まるだろう。

それにも増して人権上の問題だとされる「黒戸(ヘイフー)」と呼ばれる無戸籍の人が非常に沢山いるのだと前々から噂されている。
一説にそれは1億人くらい居るといわれるが、実態は掴めていないらしい。
要するにコントロールが効かない対象であるということになる。
当然のことながら身分が保証されていないのだから定職にもつけず、無法組織に入らざるを得なくなって治安を乱す原因となりうる。
人権問題を論うのなら、この無戸籍者を救済する手立てをまず優先的に講じなければならないだろうに、そんな動きがあるとは聞かない。
強権を行使できる共産主義国であっても、戸籍を整備するのは難しいのだろうか?

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