2016年7月7日木曜日

人生の達人が言うと

義母は生まれついての江戸っ子だが、若いときは上品な言葉遣いをしていた。
90歳を過ぎて地が出てきたのか、べらんめえ口調が増えてきた。

2か月ほど前に脳内出血をして倒れ、緊急入院をした。
かかりつけの主治医が日頃から見ていて「体力があるから手術しましょう。そうでなければこのままお見送りするケースかも知れませんが、大丈夫でしょう。」と言って下さり、手術は成功した。
リハビリ施設に入所して元気になるにつれ「早く死にてえよ。」と口癖のように言うようになった。
この間も見舞いに行ったら、丁度食事中であったのだが、元気な声で死にてえと言ったのに対し、
入院仲間で親しくなったお婆さんが「あなた何をいってるのよ。美味しいご飯を食べてからでなきゃもったいないじゃないの。それに、これから自由に生きられる年になっているんだから、楽しくすごさなくっちゃ。」と声をかけた。

お説教調ではなく、しみじみと伝わる話し方に、人生の達人の雰囲気があって、いたく感じ入りました。

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