2019年7月16日火曜日

「り地域」という耳慣れない言葉


最近「り地域」という表現で書かれている記事が多くなった。
日本は世界各国に様々な製品を輸出しているが、テロリストに利用されて兵器に転用されたり、核兵器や化学兵器の生産に用いられる恐れのあるような製品は、安全保障にとっての脅威になるから、当然「管理」しなければならない。
テロリストが仕切っている国や日本に不利益をもたらすような国には、審査をすることなく輸出するわけにはいかない。
昔ココム違反というのがあったが、現在はワッセナー・アレンジメントということで、より広範囲な国々で守ろうとしている貿易制限というのもある。
経済産業省では、輸出許可の申請署を作成する際に、その製品をどの国に輸出するのか?によって書類(書式)が異なるという決まりができている。
この輸出先を「仕向地」というのだが、仕向地を「いろはにほへとちり」という、「いろは」(補助として①②……を用いる)の文字で区分してランク付けしている。
例えば「い地域」は以下の26カ国です。
アイルランド、アメリカ合衆国、アルゼンチン、イタリア、イギリス、オーストラリア、オーストリア、オランダ、カナダ、ギリシャ、スイス、スウェーデン、スペイン、チェコ、デンマーク、ドイツ、ニュージーランド、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、フランス、ブルガリア、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、ルクセンブルク
G7の全て、G20からアルゼンチン・オーストラリアが「い地域」に入っています。

今回の「韓国への優遇措置撤廃」によって、「り地域」という「大韓民国」ただ一カ国のための区分ができたのだという。
因みに、北朝鮮より下位にランクされたということになる。
韓国はもともと「い地域」にも入っていたのですが、国の判断であるから、他国がとやかく言ってみても仕方がないことになる。

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