2019年10月1日火曜日

負の側面が大きい大航海時代


コロンブスだとかバスコダガマだとかの冒険は、子供の頃の読み物としてロマンを掻き立てられたものであった。
しかし、その大航海時代というのは、ヨーロッパ人がアフリカ・アジア・アメリカ大陸への大規模な航海を行い、そこで"発見"した土地で、平和に暮らしていた先住民族から略奪や搾取の限りを尽くした時代である。冒険心やロマンを書き立てるにはそぐわない負の側面が強すぎる。

それに続く植民地時代は、先進的な武力で現地人を蹂躙したのであるが、現地人を人ではなく「ヒトモドキ」と勝手に決めつけ、捕らえた人々を奴隷として使役することで植民地支配の労働力としたのだからタチが悪い。
植民地化された国がどのようなものであったのかを事実として知らないで、或いは植民地というものがどういうものなのであるかという定義づけをきちんとしないまま、軽々しくものを言うのは止めた方がいい。
世界の潮流が現地人を武力で制圧し、富を奪うことに罪悪感が一切ない。人の命も女性の貞操も踏みにじって平気だということを理解した日本は、対応策として維新を成し遂げたのである。
かろうじて東洋で唯一植民地として支配されることから免れた。

日清・日露戦争に勝利したことで1等国の仲間入りを果たしたが、人種の平等を提唱し、東南アジア諸国の独立を支援する日本が目障りな存在となって、真っ先に叩き潰さねばならない国として狙われたのは、時代がまだそこまで進んでいなかったということになる。
日本は安全保障上の必要に迫られて戦わざるを得なかったという側面が強いのだが、その部分に触れるような検証をすると、真っ先に反論するのが戦争の相手国ではなく日本人なのだということが不思議でならない。
良い悪いではなく、事実の流れや経緯が公正公平に認識されないでは、反省するにもそのしようが見当外れになってしまうのではないのかと思えてならない。
西欧列強の植民地支配は何百年も続き、被支配国に甚大なる被害を与えたが、彼らが植民地にした国々に謝罪したという例は一つとして聞いたことがない。
それどころか、独立するのなら投資した施設に賠償金を払え、というのが植民地支配をした国々の中にはあるくらいである。

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