2019年10月3日木曜日

射たれる危険を知っていて


心配していた通り、とうとう香港で警察官が発砲する事態が起こった。
日本のニュースを見ている限りにおいては、デモ隊側の行動も過激であり、治安維持の上からは仕方がないように思わされる。
しかし命の危険が伴うことが判っていて尚、彼らが怯まずにデモに参加する原動力というのは何なのか?ということを掘り下げて報道するニュースはないので、軽く見てしまっている。
彼らは、中国共産党がどのような統治をするのか身近にいてつぶさに体感しているから、我々とは違う行動に走るのではないのかと思えてならない。

隠蔽されているとしても、天安門事件が忘れ去られるほど昔のことではない。ウイグル自治区やモンゴル自治区がいかなる有様になっているかも身に迫る問題として知ってもいよう。
中国本土の一般国民が、香港とはかけ離れた貧困から抜け出せないでいる現状だって見聞きしているに違いない。
共産主義の建前とは裏腹に、貧富の格差が異常になっていて、その不満を抑えるのに今までなら悪い共産党幹部の所為にして目先を逸らすことで済ませられていたが、虎も蠅も叩くというお題目も政敵を粛清するためのものであって、民衆を救済する政策が敷かれることが無いのだということが解かってしまっているから、明日は我が身だとして命がけになっているのだと思う。

他国のことにとやかく口は出せないが、何が根底にあるのかを知らないで対岸の火事視しているだけでは理解できない。

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