2020年6月27日土曜日

逃げ場所すらないと言われる災害の恐れ


中国の板橋ダム決壊事故というのは長いこと隠蔽されていた。
19758月、蓮娜台風の影響により河南省駐馬店市は連日暴雨の被害に遭い、板橋ダム・石漫灘ダム2基の大規模ダム、竹溝ダム・田崗ダムの2基の中型ダム、58基の小型ダムが数時間の内に次々と決壊し、240,000人もの死者が出たのだという。数万人が洪水により直接溺死し堤防の決壊により数万人が死傷、その後数十万人が食糧問題や感染病により死亡したとされる。これは現在のところ世界史上最大のダム決壊被害である。
24万人の死者と言えば原爆並みの被害である。被害規模は1千万人にも及ぶといわれているが、国内外に知れ渡ることはなかった。
中央政府は国家機密としてこの事故の対外公布を禁止してきたからである。2005年に法律の改訂により関連データが公にされた。ただ、死傷者数や災害範囲は改竄されたものだと認識されている。

今回は、それどころの騒ぎではない。揚子江流域を襲っている豪雨は未曽有なものだという。
揚子江には支流が多く、171本を数える。それがすべて注ぎ込まれるから、その水量は膨大である。
三峡ダムというのは、東京から神戸までの距離の水をせき止めた巨大ダムである。地震や気候変動に影響を齎しても不思議ない。
以前から欠陥が取沙汰されていた三峡ダムが決壊したら、時速100キロメートルで流れ下る濁流は、津波をはるかに超えたエネルギーとなって一気に長江流域を襲い、それによって重慶から上海に至る都市は壊滅し、死者は6億人に達するのではないかとまでいわれているが、日本では何故かその関連ニュースは避けられているようである。
三峡ダムは既に危険水位を超えているともいわれ、仮に一部を放水しただけでも、下流域のダム決壊も含め対応できないことが推定され、打つ手がない。逃げ場所もない。
中国を守っていた龍脈を断ち切って報いだと、中国人民は嘆いているというが・・・

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