2021年6月4日金曜日

プロ選手だって人間なのだと思う

 

テニスの大坂なおみ選手が記者会見を拒否したことで物議をかもしている。

プロ選手としてのルール上の義務から言えば、その宣言が容認されることは難しいのかも知れないが、会見の場における記者の質問は、人間としてどうかと思えるハラハラするような不躾なものが多いことも事実であろう。記者であれば何を言ってもよいということでは、選手といえど人間なのであるから堪ったものではあるまい。

ルールを変更するには手順があるには違いないが、切羽詰まった状況にあったのであろうことは理解できる。

あたら才能を周りの都合で潰すことになってしまったら残念過ぎる。

 

今後がどういう流れになるか定かではないが、ナイキは5月31日の声明で、大坂選手が鬱との闘いを打ち明けたことを称賛。「我々の思いはなおみと共にある。当社は彼女を支援し、心の健康にかかわる自身の経験を共有した彼女の勇気を認める」と述べた。

ナイキは2019年に大坂選手とスポンサー契約を結んでいる。

全仏オープンの大会主催者は大坂選手による棄権の決断に先立ち、30日の1回戦終了後に記者会見を行わなかったとして、同選手に1万5000ドル(約160万円)の罰金を科していた。 大坂選手はツイッターで26日、心の健康を理由に、今大会の記者会見には一切出席しないと発表。31日に棄権の決断を発表した際には、2018年に初の4大大会(グランドスラム)制覇を成し遂げて以来、「長い間うつ」に苦しんできたことを明かした。 これを受け、他のスポンサーも大坂選手への支持を表明した。

米クレジットカード大手はマスターカード声明で「大坂なおみ氏の決断は、個人の健康と幸福を優先することがいかに重要かを改めて示した」と述べ、「当社は彼女を支援し、コート内外で重要な問題に言及する彼女の勇気をたたえる」とした。 スイスの高級時計メーカー、タグ・ホイヤーも、ブランドアンバサダーである大坂選手を「勝利した時だけでなく厳しい時期も」支えると表明した。

プロ選手であれば負わねばならない責任はあるにしても、人としての尊厳を傷つけられるようなことがあっても我慢せよということではあるまい。

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