2021年7月28日水曜日

内憂外患

 神々の国である高天原から葦原中国(あしはらのなかつくに・現在の日本)へ天降った武甕槌大神は、出雲で大国主命(オオクニヌシ)と国譲りの交渉を終えて日本を平定した後に鹿島地方に根付きます。その後、鹿島地方で天寿を全うした武甕槌大神は、高天原へ昇りました。

時は流れ、のちに日本の初代天皇となる彦火火出見(ひこほほでみ)が日本を平定する旅の最中、彦火火出見(ヒコホホデミ)の軍は熊野の土地神の毒に倒れてしまいます。この窮地を救ったのが、武甕槌大神の神剣である「韴霊剣(ふつのみたまのつるぎ)」。剣の神威により息を吹き返した彦火火出見の軍は見事日本を平定し、彦火火出見は神武天皇として日本の初代天皇に御即位されました。

神武天皇は剣に救われた神恩への感謝から、武甕槌大神にゆかりのある鹿島地方に神宮を御創建されます。紀元前660年に創建されたこの神宮こそが、鹿島神宮。
神代日本を平定した武甕槌大神が根付いた土地、初代神武天皇を救った神が見守る土地として、鹿島神宮は「すべての始まりの地」と呼ばれているのです。

 

「鹿島の明神は。もとはタケミカヅチの神なり。人面蛇身なり。 常州鹿島の海底に居す。一睡十日する故に顔面に牡蠣を生ずること、磯のごとし。故に磯良と名付く。 神功皇后、三韓を征し給うときに、九尾六瞬の亀にのりて、九州にきたる。 勅によりて、梶取となる。また筑前の鹿の島の明神。和州の春日明神。この鹿島。おなじく磯良の変化なり」とあり、 磯武良と同神とする説もある。

 

地震 雷 火事 親父。この世で、特に怖いものを順に並べたことばということになっているが、いかに鈍感であっても大いなる意思に触れることができる予兆でもある。
 かつて、父親は一家の大黒柱として重んじられ、権威をもっていた。ところが今や世に「雷親父」とか「頑固親父」と呼ばれる者が減って、頼りない父親が増えたかに見える。親父というのは強風のことだという説もあるが、噴火のことを指しているのかも知れない。

 

なぜ日本の男性はかくも弱くなってしまったのか?
理由はいろいろ考えられますが、ズバリ「男を支えてくれる女がいなくなった」からだという人がいる。

かつては家庭でも内助の功といわれ子育て家事もこなす女性の存在がありました。ですから男性は安心して外の7人の敵に向かっていけた。家族の為に命がけで働くのが男の役目だという自覚があった。

男女平等はいいのだけれど、越えがたい特性を認め合うことをしないと平穏は得られない。

かつては職場でも男と対等な能力は出さないけれど、いつも黙ってにこにこと雑用をこなしてくれている女子社員がいました。嫌々仕事をしていたのでは決してない。彼女らは軽んじられるどころか大事に思われていた。日本の男性の強さは実は女性の陰の支える力があったからこそ発揮できたのである。このことを男も女もはっきり自覚することが大切なのではなかろうか。

上古代の人たち(縄文時代のころ)の男と女が調和しながら生きる古代人の知恵だった。

男性性の特徴は、自我を主張し、自分に有利に立ち働く積極的、行動的な能力。
これに対し、女性性の特徴は、男性性の生命力を奮い立たせ全能力を心ゆくまで発揮させる能力。そして、男性の上に立ってリードするのではなく陰の力に徹する性のことだった。
古代人の素晴らしい知恵は、男にも女にも男性性があり、女性性があるとされていることです。

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