2021年9月29日水曜日

安全性が増したリチューム電池

 

流石、技術大国日本。

安全性と容量に圧倒的な性能を持つという全樹脂電池の量産が可能になったという。

 

従来のLi(リチウム)イオン2次電池(LIB)よりも安全な「全樹脂電池」の量産が2021年秋に始まる。

全樹脂電池を開発するAPBは、既に量産拠点を設立済みである。

従来LIBと一線を画す全樹脂電池はどのような電池なのかというと、電極を含めてほぼすべてを樹脂で形成するLIBのことで、正極と負極の活物質の粒子を、ゲル状の高分子膜で覆い、粒子状の導電助剤や導電性繊維と混ぜて正極または負極の合材とする。

さらに、正極と負極の合材を、セパレーターを挟んで重ね合わせ、正負極の表面それぞれに集電体を配置してセルとする。

一般的なLIBでは、集電体の横からタブを出し、ここを電極とするが、全樹脂電池ではセルの表面が電極となる。この構造をAPBは「バイポーラ」と呼んでいる。

 

全樹脂電池は、従来のLIBと比べて異常時の信頼性が高い。

たとえば、負極に発生したデンドライト(樹状突起)が正極に達し、破損を招く短絡現象のようなリスクが低いとする。なぜなら樹脂は電気抵抗が大きく、大電流が流れないためである。

 短絡を起こした時、従来型LIBだと金属部材を通して大電流が流れ、急激な内部発熱が起き、最悪発火する。

全樹脂電池は、「中に金属のバルクのパーツがないのでデンドライトができず、またたとえ短絡があったとしても抵抗が大きい樹脂を使うので一箇所に大電流が流れない」

量産が本格化すれば価格競争力も増すが、これからバッテリーの重要性はあらゆる分野で求められる。形状も融通性が可能だというから、鬼に金棒である。

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