JAXAが新型エンジンのロケット打ち上げ実験に成功した。
デトネーションエンジンという爆轟を利用することで推力を得る全く新しい技術によるものだという。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は7月27日、鹿児島県肝付町の内之浦宇宙空間観測所で、メタンと酸素の混合ガスの燃焼時に生まれる衝撃波を利用した新型エンジンを搭載した、観測ロケット「S-520」31号機を打ち上げた。宇宙空間でのエンジン性能実証が目的で、JAXAによると実験は成功した。
打ち上げは同日午前5時半。ほとんど雲のない朝焼けの空をロケットがまばゆい光を放って突き進むと、立ち会ったJAXA職員から拍手が湧き上がった。
JAXAによると、ロケットは4分4秒後に高度235キロの宇宙空間に到達、7分56秒後に内之浦南東の海に着水した。実験データの入ったカプセルもその後、近くの海上で回収した。
実験主任の竹内伸介JAXA准教授は記者会見で「無事に打ち上げられて本当に良かった。これからの学術成果にも期待できる」と語った。
共同開発する笠原次郎名古屋大教授は、エンジンは宇宙空間でも予定通りの推進力を発揮できたと説明。「5年程度での実用化を目指したい」などとした。開発中の技術が実用化されればエンジンの大きさは10分の1程度になるという。JAXAは遠い宇宙を探査するための基幹技術として開発に取り組んでいる。〔共同〕
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE274S60X20C21A7000000/
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