2016年3月26日土曜日

放射性元素を他の物質に変えてしまうという発想

必要に迫られれば、それを何とかしてきたのが人類の知恵であるが、放射能も除去できるようになれば素晴らしい。
ネット上にいろんな記事がありました。

1.百数十時間で元素変換

3月下旬、米ボストンのマサチューセッツ工科大学の講義室。
世界から集まった100人以上の研究者を前に、三菱重工・先進技術研究センターの岩村康弘インテリジェンスグループ長は「元素変換はマイクロ(100万分の1)グラム単位で確認できた」と報告した。
多数の質問を受け、同社の実験を説明する理論の提案も数多く発表されたという。

三菱重工の横浜市の先進技術研究センター。
700
を超える幅広い製品群を擁する
同社の次世代研究を一手に引き受ける秘密基地だ。
研究棟の1階の約3分の1を占めるクリーンルームで研究者が白衣に身を包み、約25ミリ四方の薄膜の金属板を装置にセットする。
超高温や超高圧をかけることなく、数日で内部で元素が変わり、新たな元素が生まれてくる。

セシウムはプラセオジウムに、
ストロンチウムはモリブデン、
カルシウムはチタン、
タングステンは白金に変わることを確認した。
特殊な薄膜に重水素を透過させる独自技術は、日本での特許に続き2013年、欧州でも特許を取得した。

同社は、セシウムの場合、
パラジウム多層膜の内部で4個の重水素が1個のセシウムの原子核に十分近づき、
陽子4個と中性子4個が加わりプラセオジウムになったとの仮説を立てている。
ただ、
詳しいメカニズムや理論は分かっていない。

2.光合成細菌(光合成を行う真正細菌の総称)の中でも活性が優れている「ロドバクター・スフェロイド」を利用した次世代の放射能除去技術を、広島国際学院大学の佐々木健教授が発見したとのことです。
あくまでも、基礎実験などで効果が認められただけなので、大量生産に備えた研究開発は遥か先の話になります。

この除去技術は簡単に言ってしまうと、光合成細菌が持っている「重金属イオン吸着能力」を使って、放射能などの物質を集めて除去する技術です。私も詳しいことはよく分からないのですが、広島国際学院大学に設置されている「バイオ放射能研究所」で行われた実験調査によると、光合成細菌をビーズ状に丸めて固め、放射能に汚染されたヘドロの中に入れると、3日間で最大90%の放射性物質を除去することが出来たようです。

光合成細菌は環境にも優しいため、大量に生産することが出来るようになれば、東日本の放射能問題を解決するための手段となるでしょう。
ただ、この技術に取り組んでいる佐々木健教授はさまざまな悪状況がつづいており、実際に福島などで使用する段階に持っていくのが非常に難しいようです。


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