2019年8月16日金曜日

自分が売った喧嘩なのに


韓国では光復節とやらで、8月15日には文在寅大統領の勇ましい反日演説が聞かれるかと思ったら、案に相違してかなりヘタレタものになったようである。
韓国が「誰も揺るがすことができない国を実現できずにいる」と認めた上で、その実現を「改めて誓う」と述べ、日本の措置に危機感を強める韓国国民に危機克服を訴えた。
その一方で、「日本が過去を顧み、東アジアの平和と繁栄を牽引するよう望む。対話と協力の道へ向かうなら喜んで手を結ぶ」と語った。
過去の歴史の正しい認識をしないで、日本側だけに何を顧みるようにと要求しているのか?
文氏はこれまで、韓国をホワイト国から除外したことを、日本の歴史問題に対する「経済報復」だと勝手に断じ、この先いかなる事態が起こっても全て日本側の責任であると警告する、とまで言い張っていた。

このところのウォン安・株安の現実は流石に無視できないのか、この日の演説は打って変わって、現実を直視したものになったと言えそうである。流石にこのまま突き進むのはマズイと気がついたのだろうか?

自らの失政続きから、ただでさえ低迷から抜け出せない韓国経済に日本の措置が加わり、韓国社会はこの1カ月半、動揺に支配された。
対日強硬姿勢の裏に潜む思惑は、アメリカを何とか抱き込めば日本をコントロールできると安易なものだったと推察できるが、アメリカが韓国の筋書きに乗れるわけがない。
直接的には徴用工問題に端を発したことであろうが、日韓協定を破るようなものを米国が認めるわけがない。
しかも文在寅大統領は北朝鮮寄り、中国寄りであると見做されていて信用がない。
そもそも、反日思想で凝り固まった廬武鉉大統領の時代に、徴用工問題を蒸し返して日本から金を搾り取れないかと画策したけれど、どう考えてみてもそれは無理だとの結論に達し、その報告書に当時の廬武鉉氏の側近であった文在寅氏もサインしたのではなかったのか?
その上、日本側の支払った額の中には北朝鮮の分も含まれているのである。
その事実を韓国民に知らせることもなく、自称徴用工裁判を煽動して判決を引き出したのは、どう言い逃れしようとも文大統領自身である。
支持率の低下を防ぐべく、国民を煽りまくってしまったから、引くに引けない。
条約破りの根拠としてサンフランシスコ条約破棄などと珍妙な案を持ち出したが、世界からは鼻で笑われ敢え無くチョンとなって孤立した。もうどこも助けてくれない。

演説の最後に「われわれは、できます!」と国民に改めて檄を飛ばした文氏だが、お決まりの他人任せであり、韓国が直面している厳しくも喫緊の現実を乗り越えることは難しそうである。

日韓関係の悪化を、米国は両国との同盟関係に悪影響を及ぼすと見ているにしても、どちらが悪いかは明白である。痛み分けとはならない。先に無法な喧嘩を売ってきたのは韓国である。
日本を強く非難するしかない文氏は12日、「日本への対応は感情的になってはいけない」と語ったというが、どの口がそれを言うのか?
彼が煽り立て過ぎてしまった韓国内の反日感情に、今更ながら危機感を覚えたようなのは間違いないにしても、収拾策はあるまい。身の程知らずから出た錆としかいいようがない。

通貨危機が迫っているようだが、スワップを結んでくれるような国はなさそうだし、恥を忍んでまた日本に頭を下げて頼むのだろうか?
ちょっと大人しくなるとすぐに、韓国を庇うような意見を述べる人が出てくるが、仏の顔を見せることにはもう懲り懲りしている。
麻生首相の時に泣きついてきた李明博氏のその後を見れば、仇で返すしかないことを身に浸みて解かってしまっている日本が、今回も助けるということにはなるまい。

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