2020年5月9日土曜日

世界秩序はどうなるのだろう


コロナ後の世界構造は、平和裡に行くかどうかは判らないが、大きく変わってしまうように思えてならない。
中国にはこの新型ウイルスの感染拡大に関し、大きな責任があるのでは?との疑惑を世界中の国々が持ってしまったことは疑いないからである。
その国体の正体が、人類に仇為す事態を招いても、自国に都合が悪いと思えば隠蔽してしまうのだと知れ渡ってしまった。

第二次世界大戦の折、有色人種でありながら唯一、白人である欧米諸国側に与した中国は、戦勝国でありながら、戦後の経済発展から長く取り残された。
連合国側にあっては、戦争では中国を利用しただけだったとの忸怩たる思いがあったであろうことは確かだろうから、そのためもあって、中国については天安門事件に対してすら、それは国内問題として見逃し、その後も国際ルールに沿わない活動であっても放置し続けてきた。
中国の発展を援助することの裏では、自分たちの利益も大いに目論んだ。
その結果がどうなったかと言えば、中国は不当な競争力によって得た利益を軍事の強化に振り向け、覇権的行動を露骨に強めるようになった。
他国の政治にまで口を差しはさむような資金の使い方もする。
それにも増して共産主義の一党独裁による隠蔽体質はとどまらず強化され、国民生活の向上に向くことなく、富の一極集中と貧富の格差が広まることにつながった。
象徴的な結果が新型コロナの世界拡散である。
米国は与党も野党も中国批判では一致してしまったようであるし、国民も7割以上が反中国となってしまったようである。
中国の人口の多さが購買力となるような国ではないとの見極めもしてしまったからかも知れない。
欧州各国もインド・オーストラリアもアフリカ諸国も、中国支持からは遠のいた。
チベットやウイグルに対する支配に正統性はないとする主張も国内外で再燃しそうだし、それは独立運動に直結するだろうから、それへの対処にも神経をすり減らすことになろう。
各国は中国にシフトしていた資本を引き揚げる動きが加速するだろうし、経済だけで中国と友好関係を維持することを考え直す動きは強まりそうである。
頼みの綱のロシアも、コロナ感染者の爆発的増加を無視できまい。
世界から孤立したら、いかに中国が大国であろうと、これまでのような成長は望めまいし、それどころか低落の道を辿るしかない。
失った信用は、彼らが想像している以上のもので、回復には困難が伴うであろう。

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