2016年9月28日水曜日

簡単にはいかないだろうが

ハーグ陸戦条約というのがある。1889年に、オランダ・ハーグで開かれた第1回万国平和会議において採択された「陸戦条約ノ法規慣例ニ関スル」並びに同附属書「陸戦ノ法規慣例ニ関スル規則」のことで、1907年第2回万国平和会議で改定され今日に至る。
交戦者の定義や、宣戦布告、戦闘員・非戦闘員の定義、捕虜・傷病者の扱い、使用してはならない戦術、降伏・休戦・などが規定されているが、現在では各分野においてより細かな別の条約にその役割を譲っているものも多いのだという。
日本は、1911年(明治44年)批准、1912年(明治45年)1月13日に「陸戰ノ法規慣例ニ關スル條約」として公布された。
ハーグ陸戦条約付属書第43条には
「占領者は、占領地の現行法律を尊重して、その国(占領地)の公共の秩序と生活を回復確保しなければならない。」と規定されている。
即ち、戦勝国といえども、敗戦国の法律に手を入れてはならないということである。
米国のバイデン議員が公の場所で、日本国憲法は米国が作ったと言った報道があったが、押し付けられた憲法であることを疑う日本人は殆どいまい。
日本人は、敗戦したことで、戦勝国の言うことに従うことをやむを得ないとし、条約を盾に拒否することをしなかった。
それはそれで良いとして、よりよい憲法を作ろうという議論は尽くしてもよい時期になってきているのではなかろうか。
護憲派の人たちが憲法問題に反対するのは、9条のみのように感じる。これを守っていれば平和でいられると信じ込んでいるらしいが、憲法を守ってさえいれば国が護れるというのは、順序が逆のようにも思える。
しかしながら、他はともかく、前文にある「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」というところは考えた方が良いのではなかろうか。
もめごとの大元は、ここにあるように感じる。
国連が平和のために有効に機能しているとは思えないのが世界の現状であると思う。

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