2018年7月9日月曜日

鳴き声で違った言われ方をする鳥

What does the crow say? 烏はなんて鳴くの?
かわい かわいと鳴くんだよ、というのは童謡の歌詞で、一般的には「カア カア」と鳴くということになっている。

白楽天に「慈烏夜啼(じうやてい)」という長い詩がある。
 慈烏其の母を失(うしな)い
 唖々(ああ)として哀音(あいおん)を吐く
 声中告訴(こくそ)するがごとし・・・・・
 未だ反哺の心を尽つくさずと(慈烏は育ててくれた母を亡くし、カァカァと悲しげに鳴く。その声はまだ恩返しができないと訴えているようだ)と詠んだ詩である。
慈烏(じう)とはカラスのことである。このことから、烏はカアカアではなくてコウコウ(孝行)と鳴いているのだとする。
神話や伝説に登場するカラスは、太陽と密接なかかわりを持っていることが多い。カラスを太陽の使いと位置づけるものであり、世界各国に共通しているものだという。
朝、夜明けとともに人里に現れ、夕方日暮れとともに山へと去っていくカラスは、古代の人々の目には太陽の使者として映っていたのかもしれない。

しかし、現代においては、カラスを好もしいものとして見る人は少ない。群れてゴミを漁ったり騒々しくなくことや、黒い姿形が違うことを連想してしまうからかも知れない。


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