揚げ餅は、旨い。
餅をサイコロ形に刻み乾燥させて、上質の油でからっと揚げ、僅かばかりの塩で味付けする。美味しく仕上がるかどうかは、偏に餅が芯まで良く乾燥しているかどうかにかかる。
乾燥の過程で欠け落ちてしまい、揚げ餅にするには小さすぎるものがどうしてもできるのだが、それを捨ててしまうのは勿体ない。
そこで、それらを更に細かく砕いて、小鳥たちの餌にすることにした。
我が家には、どこから飛来するのか、何種類かの小鳥が庭木の間をせわしなく行き来する。小さな虫でも付いていてそれを啄むためなのか、それとも庭で育てている野菜の葉っぱを食べるためなのかは判らない。いずれにせよ、庭木の枝が身を隠すのに都合がよいらしい。
メジロ・ヒヨドリ・スズメ・ムクドリ・ヤマガラ・ハト・稀にオナガなどというのが、入れ代わり立ち代わりやってくるのだが、鳥にも順位というのがあって、カラスがやってくると他の鳥たちは逃げ去る。
あまり干渉するのは如何かと思い、鳥たちの勝手に任せているが、小鳥に餌を与えること自体が駄目だという人もいる。餌が獲れなければ、命をつなぐことができないことを、見て見ぬふりをせよということなのだろうか。
そうは言っても、いつでも餌が与えられるわけではないから、何とも言えない。単なる気まぐれか自己満足にすぎないのか考えてみたことはないが、できるときにはそうすることは、あながち悪いことでもあるまいと思っている。
ただ、鳥たちは、帰り際に糞をしていくのが困る。まさかお礼のつもりではあるまい。「この恩知らずどもめが。」と恩に着せるつもりがもともとないにも拘わらず、文句を言いながら後片付けをする。
早く暖かくなって、自然の中で餌が食べられるようになるといいなと思う。
できあがった揚げ餅は旨い。これは後を引くから、食べ過ぎないように気を付けなくてはならない。
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