2018年8月17日金曜日

光と影

「おかげさま」は、自分一人の力ではとてもできなかったことが、他人様から受ける利益や恩恵を意味する「お陰」に「様」をつけて丁寧にした、感謝するときの言葉である。
 古くから「陰」は神仏などの偉大なものの陰で、その庇護(ひご)を受ける意味として使われてもいる。 これは、「御影(みかげ)」が「神霊」や「みたま」「死んだ人の姿や肖像」を意味することにも通じる。

先日TVでどっかのお坊さんが、「神仏の加護」から来ている言葉で、「お加護さま」がその語義であると説明していた。
宗教関係者がそう言うのは解らなくもないが、ちょっと違うのではなかろうか。

そもそも「陰」とは、表面に現れない部分、或いは隠れていて見えにくい部分のことを指す。
すなわち「陰」は光が差し込まない場所のことであり、「影」は光が当たることによってできる、物体の形のことです。
日陰(ひかげ)や木陰(こかげ)というのも、これは日の当たらないところや、木によって光が届かないところを意味している語である。
「陰」と「影」は、表している意味が違う。

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