修行のため山に登っていて不思議な現象だったのだと思います。
前方の雲海というか霧のなかに動く影は、極楽浄土に導く諸菩薩が紫雲に乗ってやってきたのだと思っても不思議がないほど、悟りを求めての修行は厳しかったのだと思います。
「ご来迎」、いまではそれをブロッケン現象とわかっているから、(それでもたまにしか遭わない珍しい現象ではありますが)、そこそこの話題にしかしないけれど、このゴライゴウという言葉がいつしかゴライコウ(ご来光)のほうへ移ってしまったようです。
確かに山の端をアケに染めて差し昇る太陽は、思わず拍手を打って拝みたくなるほど荘厳であります。日いずる国に生まれた果報でありましょう。
富士山に登るのは、登山そのものを目的とするのもありますが、多くの人は頂上で迎える日の出の荘厳さを見るため、一度は登りたいと思うようです。
これは、実際に経験した人だけが味わう結構ということでありますが、初日の出を拝むのと同じような感動を齎します。
最近の富士登山は、ルートも整備され登山客も多いから、足ごしらえと装備をきちんとすれば、割と楽に登れるようです。
登山は、人が滅多に登らない山に行くときに、引き返す勇気があるかどうかということです。
登山中に人と1回も会わなかったというような昔と違って、最近の山は、どこに行っても賑わっているように思います。
写真はブロッケン現象とは違いますが、ダイヤモンド富士と呼ばれる美しい現象です。冬の富士山に沈み行く夕日を高尾山から(今ほど沢山の人が登らなかった頃の雪を踏んでの登山でした)
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