2013年8月2日金曜日

本当にやりたいことであれば


今を去ること20年、息子が突然「留学することにしたからね。」と言いました。

「ちょっと待て。留学させて下さい、というのが話の持ってき方なんじゃないのか?お父さんだっていろいろやりたいことはあったけれど、諸般の事情でできなかったことが沢山ある。お願い事というのは、自分の都合ばかりでは通らないのではないのか。」と応えたところ、なるほどと納得させられる答えが返ってきました。

息子がやりたいというのは、ピアニストへの道。いかに才能があっても、世に出るのは簡単なことではないと思うのは、実業の世界に生きているいる親としての判断にすぎません。

 

「お父さんがやりたかったことというのは、自分が本当にやりたかったことではなかったのではないか?本当にやりたかったことであれば、諦めないでやりとげた筈だし、自然に協力者だって現れたと思う。」というのでありました。

 

若干二十歳そこそこで、自分の将来を切り開く覚悟をもっていると感じ、「できる限りはバックアップしよう。」ということになりました。

親というのは、子供の為なら何でもできる。見ず知らずの人の中でやっかいをかけないで済ませられるなら、可能ならそうする。

 

行き先が明確な人は、多少の壁が現れても、簡単にめげてしまうことはありません。
目標達成に立ちはだかる障害物を、飛躍への足がかりに変えてしまうのです。
その後の彼は、自分ができる努力や研鑽を惜しむことはなく、傍でみていてよくそこまでできるものだ、と思えるくらいひたむきでした。

そうした人達は、生き生きしています。
理想の人生を目指して突き詰めていく毎日を、充実したものにしているのです。

ですから、壁が目の前に現れても、自分の明るい未来を信じ、貴重な体験の一つだと感じてそれを乗り越え、そうした学びによって一歩ずつ着実に成功へ近づいていくのだと思うのです。
必要なのは、『目的』が明確で、その実現に向け継続して行動する意志があるかどうかなのだと思わされるのです。

 

 

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