日本の新聞は、参加すべきだとやいのやいの言っているが、現実の企業前線の判断は極めて冷静なようです。
以下、[東京 21日 ロイター]の記事の引用です。
4月ロイター企業調査によると、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に日本が不参加でもデメリットは特に感じないとする企業が8割にのぼることがわかった。
現在、アジアでインフラ関係の事業に携わっていないなど直接の影響がないとの理由が目立ち、将来のビジネスチャンス喪失への不安に言及している企業は少ない。参加の前提として、透明性などの条件が満たされるべきと考えている企業が7割を占めたほか、参加する必要なしと回答した企業が4分の1を占めた。
<AIIB不参加でも影響なし、参加不要4分の1>
日本がAIIBに不参加となった場合にデメリットを「大いに感じる」との回答は、全業種にわたりゼロだった。「やや感じる」が16%。一方「あまり感じない」が51%、「全く感じない」も33%だった。
製造業の方がややデメリットを感じる企業の割合が多かった。デメリットとして、製造業からは「AIIBが手掛ける事業で日本企業の参加が制限される恐れがある」(機械)、「参加しないと需要をどこまで取り込めるか不安」(輸送用機器)など、ビジネスチャンスを逃しかねないとの意見が聞かれた。
非製造業にも「日本企業の海外進出や投資が、巡り巡って国内景気に影響する」(食品)、「顧客企業のアジア進出にマイナスになりかねない」(卸売)といった懸念がある。
他方、デメリットを感じないとする企業の理由としては「よくわからないから」との回答が目立った。
また、「直接的な影響を受けるとは考えにくい」(輸送用機器)、「アジアでのインフラ投資とは関係ない」(化学)、「海外展開はしていない」(鉄道)などと、現状の事業展開からみて影響なしとする回答が多かった。
日本の参加の是非については「透明性など条件が満たされれば参加すべき」との回答が72%を占め、「参加しなくてよい」も24%と、現状では参加に消極的な意見がほとんどのようだ。
「無条件で参加すべき」は4%だった。「内容がよくわからない」との回答が目立つほか、
「中国の影響が強く出る可能性があり、本来の目的どおり投資されるのか心配」(建設)、「どのように運営されるのか不透明」(多くの企業)などといった懸念が大きい。
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