2016年8月13日土曜日

約束を守るということは困難も多いが

日本は、緩衝地としての特殊な条件下にあったタイを除き、東洋で唯一、植民地として外国からの支配を受けなかった国である。

開国して近代化を図ったころ、いかに不平等だとはいえ、条約としての「約束」を守ったから、植民地を作ろうとしていた列強諸国といえど、文句のつけようがなかった。

国としての纏まりがあったこと、国民の教育水準が圧倒的に高かったこと、武士階級があったことによる武力も無視できなかったこと等々、いろんな理由はあったにしても、当時から、「約束」を守るということについては、国民の誰もに共通している民度の高さがあった。

近代国家において、約束とは契約ということであり、社会生活の根幹をなす。
いかに捻じ曲げた理由をつけようと、これを守らなければ、国際的な信用は得られない。
二国間のことにとどまらず、世界はそういうところを見ている。
ウイーン条約も守らない、基本合意も守らないというのは、結局は国益を損ねる。
まあ、そんなことを心配してやることはないか?とも思いつつ、隣国として残念なこととではある。

目先の損得や感情にとらわれて、過去にばかり拘っていると、価値観を共有できない国と世界の主要国から認定されて、いずれは孤立の憂き目を見ることになる。
自分たちが根拠もなく正しいと盲目的に信じ込んでいるだけでは、発展できまい。
教育レベルをあげるということは、事実関係を認識できる能力を高めるということでもある。

0 件のコメント:

コメントを投稿