2016年8月3日水曜日

組織の後押しがなければ立てないというのでは負ける

冒頭に、予めそれを美化したり肯定するということではないことを申し上げておきたい。
日本人というのは、敵わぬまでも一矢報いるというところに美学をもっているように思うのです。
座して死を待つなどということを潔しとしないのです。
自分はさておいても、守らねばならないものがあるとなれば、それは猶更です。
それもゲリラ戦ではなく真っ向から挑むのです。

大抵の国は、自国より強いと思う国とは戦うことを避けます。
清国にしてもロシアにしてもアメリカにしても、当時はどう考えても日本より強大な国でした。
これと戦うことは無謀ともいえることであり、それを危ないとして反対する人がいなかったわけではない。
のちの世の人が、苦悩の選択をしたことを愚かだと断ずるのは簡単だが、浅薄な決めつけをするのは憚られる。
なぜなら命がけであったことは疑いようもないからです。

近年、お膳立てを周りがしてくれて安全だと思えることでないと、自らがリスクをとってまで立ち上がる人が少なくなったように思えてならない。
今回の都知事選もそうであったが、推薦や組織の後押しを頼りに、それが無いうちに立候補をする勇気や志を示すことがなかった人が敗れた。
報道されることのなかった候補者の中に、志を掲げて街頭演説をされた方がいたのではないか。

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