2017年3月11日土曜日

継承する人が少ない白糸刺繍

伝統工芸「ズブジー刺繍」

伝統工芸というのは、どこの国においても、その継承者というのが少なくなっている。
チェコに、白糸で刺す「ズブジー刺繍」という繊細な技法があるが、これも同様に後継者は育っていないらしい。
ピアニストである竹内英仁氏は、ザルツブルグに5年プラハに10年住んだのであるが、音楽の裾野を広げる為であれば、民族舞踊・絵画・バレエ・ピアノ以外の楽器(チェンバロ・チェルハーモニカ)・言語(ドイツ語は、ドイツのどこで生まれたんだと聞かれるくらい。日常はチェコ語)なども興味の段階を通り越して身に修めてきた。

ズブジー刺繍というのは、チェコの民族衣装に使われている布糸の1本1本の間に一針一針刺すこの刺繍技法であるが、ピアノへの集中力を高めるのに適しているのではないかと感じ、毎日のピアノの練習を始める前にすることを取り入れたのだという。
ついた先生は、チェコの人間国宝とも言われている方である。この先生を紹介してくれたのは、これもイースターエッグを作る名人と呼ばれる方であった。

長く続けるということは、結果に現れる。
日本に帰国するときには、先生からライセンス状を渡され「ぜひ日本でも広めて下さい。」と頼まれた。そんなわけで、この刺繍ができるのは、日本人では多分ただ一人だけではないだろうかと思う。とにかく、一枚仕上げるのに時間がかかる。
ピアノコンサートを催す時には、自分の作品を会場のロビーに展示しているので、見ることができる。










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