2017年4月18日火曜日

中国が何とかできるのだろうか?

北朝鮮の暴発を防ぐには、中国の影響力を行使することが不可欠であると良く言われる。
もっと単純に考えれば、中国が北朝鮮を支配してしまえばいいではないか、ということになるが、中国は決してそれをしない。
理由としていわれるのが、二つある。
体制の違う西側諸国と国境を接するのは避けたいので、緩衝地帯として残しておきたい。
難民(極端に貧しくて、それも半端ではない恨みの心が染み付いている)が大量に出ることを嫌っている。

しかし、2000年の昔から、陸続きであるのに、朝鮮半島を直接支配することはしてこなかった。風水上良くないのだとしたからだという説もある。

ではどうしていたかというと、中国の言うことを聞いて絶対に反抗しない王を据えて、それを支配することで徹底的に搾取した。反抗することは殆ど不可能だった。
だから未だに中国の言うことなら諾々として従う気風が残る。酷い目にあったことは、日本からどころではあるまい。

ところが、北朝鮮の3代目は言うことを聞かなくなった。
手を拱いている間に、手が付けられなくなった。
国際的に高まる経済制裁実施の圧力に押され、このほど中国でも北朝鮮からの石炭輸入をとりやめたのだという。
石炭の輸入をやめるより、石油の輸出をやめる方が効果的だと思うが、それはしない。
国対国のことであるから、全て明らかにできないという折衝や取り決めは当然あるだろう。
その対策をとることで国益に悪影響を及ぼすことがあれば、バランスも必要だということは解るが、効果的な対策をしていないように見えてしまうのも事実でしょう。

北朝鮮からの石炭の輸入を止めたというが、中国の基幹産業である鉄鋼の生産には、石炭が不可欠である。
むかし中国は、露天掘りができる瀝青炭がとれることで有名であったが、今はどうなのだろう。
それがないとなれば、どこかから輸入しなくてはなるまい。それはどこからになるのか?

一方、石炭を燃料とすることで発生するPM2.5は、中国国内で年間2000万人の死者を出していると言われるほど被害が甚大である。
PM2.5は、韓国のソウルにも影響を及ぼしていると聞くし、日本にも飛来する。
放射能の影響よりよっぽど重大だと思うが、それを問題視する報道はまず少ない。

厄介な国と厄介な問題が隣国にあるという認識が日本国内では低いから、大所高所から総合的に物を考えることが少ないように思える。

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