2017年8月16日水曜日

談話を出してかえって関係が悪くなった?

「正しい歴史観」などと、わけのわからないことを言う国があるので、歴史観ということを調べていて感じたことが有ります。
それは、中国・韓国との関係が顕著に悪化したのは、村山談話以来のように思えるということです。
それまでに問題がなかったとは思わないけれど、一気に加速したキッカケとなっているように思えるのです。
歴史家でもないし専門家でもないから、あくまで感想であります。

談話では『植民地支配と侵略によって・・・
とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました』
とあり、韓国と中国だけではを指している訳ではありません。
しかしそもそもこの談話は
1.韓国と中国が謝罪しろとしつこい
といっいても韓国と中国に謝ることはないので謝りようがない
2.なので談話に特定の国をつけずに、とりあえず謝った
というのが経緯であろう。

日本人的に考えれば、談話中に用いられている文言は不適切なものがあるにしても、これで一件落着ということになるのが普通であろうが、国際間の常識では通用しない。
諸外国では、謝ったら終わりとはならず、賠償しろということになる続きがある。
だから彼らはまず謝罪はしない。
そういう場合、一番最高だとして用いられる常套句は「それは貴方にとって大変不幸なことでした。」という解ったような解らない、曖昧な表現。これで終わりにする。

で、この問題は
本当に迷惑を受けた国家 例:中華民国(現:台湾)などは最初から謝罪を要求してないし、戦争の相手国でもなかった国に謝る必要もないと思っていたが、
韓国と中国が、反応した。「それみろ、日本は迷惑をかけたと謝罪した。」
談話ではなく、国として正式に謝罪と賠償をしろと言い出してきたというわけである。

一般的に、歴史というのは非常に多岐にわたるものであり、当然のこと功罪の評価はつけがたいというのが常識化している。
戦争を謝罪するなどということをしたのは、世界中で日本国のみである。
ドイツもそれをしたという人がいるが、ドイツはナチスの犯罪は謝罪したが、戦争そのものを謝罪したことは一度もない。

歴史を語るのは、世界観と全体を把握できる哲学なくしては叶わぬことであるから、膨大な時間の経過を必要とする。
勝てば官軍、負ければ賊軍ということはあるにしても、戦争ということになると、どちらか一方だけが悪いなどということは基本的にはない。
ハッキリ言わせてもらえば、いい子になりたくて綺麗ごとをいうと、より一層の混乱を招くけっかとなる。

談話を出した当時は、日本も中国も韓国も国内政治が不安定な時期であったとは思うが、世界の安定を目指すのであれば、善人面をして通せるほど簡単ではないということになる。
河野談話も、禍根のみを残した。

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