2020年1月11日土曜日

日本は何もできないのか


イランのソレイマニ氏が米国により殺害されたという衝撃的ニュースが世界を駆け巡った。
余り知られていなかったが、ソレイマニ司令官は、15年前に「コッズ部隊」の司令官となって以来、中東でのイランの影響力を広げ、新たな民兵を訓練して武装させるなどしてテロを指導するなど、悪名を轟かせていたのだという。
元アメリカ軍司令官であり元CIA長官でありデビット・ペトラウス氏はForeign Policyのインタビューで、ソレイマニ司令官に関し、イランが中東の「シーア派三日月地帯」と呼ばれるエリア(イランからイラク、シリア、レバノン南部までを含む)を制覇する計画においての「建築家」だと話した。
「彼はイラクだけでも600人以上のアメリカ兵士、そして多くの連合軍やイラクの仲間や、シリアなどの他の国でも人々の命を奪った武器、爆発物、発射物、軍需物資の提供をした重要人物だ」とも話したという。
事の真偽は、日本では今まで報道されたこともないからわからない。
普通の見方をすれば、他国の将軍を戦闘中に殺害したというのではなく、暗殺したということであるから、非難されても仕方あるまい。
それにも拘わらずそれを強行したのには、米国には米国の言い分があるのだろうけれど、理由があれば何をしてもいいというわけでもあるまい。
しかし、米国内では共和党も民主党もある程度認めていて、非難しているのは民主党の大統領候補たちだけなのだとか。やられる前にやれということなのだろうか?そういうニュースも日本では報道されないから、真意は掴めない。
まかり間違えば全面戦争になりかねない事件である。対岸の火事視などしていられない筈である。日本のエネルギー源である原油は、イランの支配する海を通って輸入される。
イランが自制したとしても、近隣諸国の反米組織が報復攻撃に出る可能性は残る。それでなくても纏まらない勢力が散在しているのだから、泥沼化する恐れは十分ある。
目を離せない事態である。

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