2020年7月29日水曜日

報復合戦を続けられるのか


米中貿易戦争などと呼んで争いが続いているのに、経済的な側面だけをとらえての報道ばかりがなされていたが、米国の本意はどうやらそこではないようである。
国際ルールを無視して傍若無人に好き勝手をする中国に対し、共産主義を何とかしないことには何ともならないと腹を決めたのではなかろうか。

覇権の意思を露わにする」南シナ海に空母を2隻も派遣したのは、まかり間違えば戦闘行為に発展する恐れが十分あることを承知してのことだと見える。
そればかりではなく、米政府は21日付で、ヒューストンにある中国総領事館の閉鎖を要求した。ポンペオ米国務長官は「スパイ行為や知的財産窃盗の拠点」と指摘し、事前になんらかの余裕を与えていたようだが、中国はこれまでと同様であろうと見縊って、対応策を講じなかったことで、慌てて書類の焼却をしたようだが、何を燃やしたかの映像は撮られてしまった可能性は高い。
中国は対抗措置として成都市の米総領事館の閉鎖を発表して、米国に一歩も引かない姿勢を打ち出したが、どう考えても中国国内向けであろう。
本気で争い続けたら、孤立化を招いてしまっている中国の方が分が悪い。
外交的対抗手段とするなら、同外害報復でなくてはならないが、ヒューストンと比べたら、その規模は圧倒的にショボイのだという。そうかといって、香港や上海の領事館を閉鎖したら、米国からの更なる報復を招く。そこまでの覚悟はなさそうである。

米中の対立が先鋭化していることは紛れもない事実であり、戦争に向かって一触即発の事態であると捉えるべきなのであろうが、日本の能天気なマスコミはそういう観点からの報道をしない。
尖閣諸島への明確な侵犯すら見ぬことにして、友好国だと言っているのでは、世界情勢を見誤っていないか?
日本だって万一に備えておかなければならないのに、TVに出てきて得意顔で「話し合いによって解決を図るべきだ。」だけしか言えないコメンテーターにはうんざりする。
話し合いならこれまでだって重ねてきたのであるから、どんな話し合いをすればいいのかを言えないのであれば、口を噤んでいた方がよかろう。

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