2017年7月2日日曜日

逆効果だったように思えた獣医師会の記者会見

獣医師会の記者会見というのを見ました。

彼らが主張しているのは、「獣医師の需要の検討なしに進められた規制緩和で、深刻な教育の質の低下が危惧される。」から、獣医学部を増やすことは反対だということらしい。
果たしてそうなのだろうか?
今の質は高いということを言いたいのだろうか?
国際的レベルで見れば、日本は韓国よりも劣ると言われているのではないのか。

獣医学部を卒業すれば獣医師の資格が取れるわけではなく、難しい国家試験にパスしなければならないのは当然であり、これは医学部と同様であろう。
医学部が多いことで、医師の質は落ちているとでもいうのだろうか?
どんな業種であれ、資格をとればそれで終わりではなく、競争相手が沢山いれば、日々の研鑽努力なしに、即ち質の向上なしに、その後の業務は成り立たない。
腕が悪いと評判が立てば、客が離れるというのが道理であるから、数が増えることで質が落ちるなどということにはつながらない。

獣医学部は、申請すら受け付けないほどのガチガチの規制下で、50年余既得権益が守られてきた。
学校が増えて教授が不足するというなら、海外から優秀な教授を招聘すれば良い。そうすることで、国内の教授の質の向上も期待できる。

確かに、犬猫病院はそこここで見かけるから足りているのかも知れないが、鳥はどうなのか?畜産動物や、口蹄疫・鳥インフルエンザ対策はどうなのか、動物園で飼われている動物はどうなのか、ということになると、甚だ心もとなく感じさせられる。
獣医師が増えることで動物ごとの専門職も増えるだろうし、切磋琢磨による進歩も当然期待できると思うのは素人考えなのだろうか?

どうも、あの記者会見は既得権益守りが透けて見えて、どちらかと言えば学校を増やした方が良いと思う人を増やしたのではなかろうか。

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