2017年7月31日月曜日

留学生に文句を言っても

米国に留学中の女生徒の所に、クラスメートである韓国人が物凄い勢いで怒鳴り込んできたのだという。
「日本人は韓国の文化を何でも盗む。一体どういうつもりなの?こういうことはやめよ!」というのであった。
何のことかと思ったら、スーパーに買い物に行ったところキムチが売られていたのだが、日本製の表示がされていたのだという。
盗み・パクリの被害であれば、日本が韓国からされているものの方が余っぽど多いだろうに、こういうときに日本人は言い返さないのが普通である。

彼女が口を開く前に、傍らにいた米国人が割って入ったのだという。
「韓国製のキムチは、大腸菌が混じっているということで、米国では輸入禁止措置がとられている。そのキムチは、日本で作られたと表示されているだけで、あなたのお国のように起源説を唱えているわけではあるまい。もしも文化の侵害だというのなら、ここ米国には韓国人が経営している日本料理店や寿司屋が沢山あるけれど、それはどうするんだ?」

「しかも、日本製はその地に住んでいる人たちの好みに合わせて、美味しく食べてもらえるように工夫されている。文化を広めてくれて有難うと感謝すべきなのではないのか?」
口々に指摘されて、その韓国人は押し黙らざるをえなかったのだという。
諸外国人は、意外に冷静にものごとを見ている。

過度な競争心の余り、他国の物でも優れたものは全て根拠もなく自国起源説を主張してみても、どこからも相手にされまい。仮に起源があったとしても、それらを発展させられなかったのではないのか?
日本は古来からのものも大事にするが、他国から入ってきたものでも良いと思うものは取り入れ、自国に馴染むように工夫発展させる。
それらがどこから齎されたものであるか誰もが解かっていて、感謝を忘れることはない。
最近でこそキムチと呼ぶことが多いが、本来の呼び方は「朝鮮漬け」である。
その他のものでも、頭にそれをぶんかとして発展させた国の名が冠せられていることが未だに多いのである。
文化というのはそうして発展する。

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