2016年4月24日日曜日

食事作法は国ごとの文化なのに

日本の食器は、茶碗にしてもお椀にしても、美術工芸品としての評価に耐える程に美しい。
それらの器に盛った料理を手に持って、背筋を正して食事をする文化を持っている。
「食器を手に持って食べるのは乞食だけだ」と他文化をクサス国があるやに聞くが、相手にして怒る人はまずいない。
礼儀作法として高まった美しい所作に、誇りをもっているからでもある。
「ごくまれに、食器に頭を近づけてものを食べるのは犬だけだ」などとブーメラン返しすることはあるらしいが、冗談だとくらいにしか思っていない。

ナイフ・フォーク・スプーンを使ってものを食べる文化に対しても、フォークは手の形状でありスプーンは掌の形状を表したものであって、箸に比べて進化していない等ということもない。
手づかみで食事する文化だって、そのまま尊重して、郷に入れば郷に従う。

自国が一番すぐれているのだとして他文化を受け入れない等ということは、恥ずかしいことだとおもっている。
犬を食おうが猫を食おうが虫を食おうが、それを馬鹿にするなどということもなく、それも文化なのだと受け入れている人が殆どだと思う。

ただ、日本人であるなら、箸の使い方は子供たちにきちんと教えて欲しいと願う。
最近、変な箸の持ち方をして食事をしている子供を目にすることが多い。
返って外人さんのほうが、きちんと箸を使っている。

日本人の器用さは、長きにわたって箸を使ってきた積み重ねに拠るところが大きいとも聞くと、なおさらそう思うのです。

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