2017年11月25日土曜日

感謝できるという徳目

試食品のコーナーなどでは、少し大き目なものを提供した方が売り上げが伸びるのだという。
食べさせてもらったという恩に報いるという心理が自然に働くということらしい。

お互いが気遣いをしあったり、それを形に表すのに贈り物をしたりというのはよくある。
そう感じ取ることができるということは素晴らしいことだと思う。
もしお返しということができなくとも、感謝の言葉を述べて気持ちを表すことはできるし、忘れずにいて何かの折に返礼をするというのもある。
それもできなければ、譲歩することでそれに替えることだってある。
お互い様というのは、美しい気持ちの交流となる。

もののやりとりということではなくても、人様に親切にしたり、別段恩に着せることもなく面倒を見るということはあるが、そういう善意を受けたとき「それは自分にそれをされるだけの価値があるからあたりまえなことなのだ。」と考える国柄というのがあるらしい。
何をやっても行き届かなかったことを「もっとやってくれてもよかったのに」という恨みごとしか残さず、悪い事は全部他人の所為だとする生き方は、いずれ誰からも相手にされなくなるのは当然である。
感謝ができるということは、またそれをどこかで返そうと思えることは、人としての素晴らしい徳目なのだと思う。

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