2013年1月12日土曜日

馬ではない馬とは何か?


白馬は馬にあらず

 古代中国論理学で(悪)名高いのに、戦国時代の弁説家として名を馳せた公孫竜の命題「白馬は馬にあらず」というのがあります。

 公孫竜曰く、「馬」とは形に対する概念であり、「白」とは色に対する概念である。色に対する概念は、形に対する概念とは異なる。

 また、白馬とは馬概念と白概念の複合概念、即ち、形概念と色概念の複合概念であり純粋な形概念ではない。

 故に、白馬は馬ではない。

 常識的に見れば「詭弁」としか言いようがない論法をもって、論理学を展開した。

公孫竜を含む、この手の古代中国論理学者たちのことを、「名家」と呼びます(「名」とは「概念」の意味)

論理的思考能力を鍛えるのにはいいのかも知れませんが、世の中の役に立つ理論というわけではありません。

相手を言い負かすのが目的では、学問の意味がないと思うのです。

ディベートというのも、目的をはきまちがえると、そうなりそうです。

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