2013年1月14日月曜日

ニベという接着剤があった頃


 カンチガイといってしまっては「にべもない」というような使い方がされるニベ。

 

 ところで、ニベもないというのは愛想もないとか世辞もないとかの意味に使われますが、ニベとはそもそもは鯉やウナギの浮き袋から作るニベ膠(にかわ)のことで、粘着力の強い接着剤であります。

 

 東日本大震災の頃から、地域や家族親族・友人知人などが寄り添って、お互いを思いやり、協力して助け合う感動的な姿を、枚挙にいとまなく目にするようになりました。

 

 戦後、個人主義や物質文明にに馴らされ、自分以外とのかかわりを避けて当たり前の風潮に流されてしまったのかと思っていたら、子供も若い人も大人も年よりも、実はたとえ初めて会った人に対してでも、気遣いができる人たちであったのだと思い知らされます。

 こんなにいい人たちが集まった国だった!のだと・・・

 ニベより強いのが人の心。血は水よりも濃いなどということを遥かに超える。

 

 子供のころは、工作のとき瞬間接着剤なんてのがなかったので、強く貼りつけたいときには押し糊やニカワを使ったものでした。

 そして、それよりも強いつながりが、良いワルイは別にして世間に色濃くあったことを思い出します。

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