2013年7月30日火曜日

顰に倣う


美人というのは、どんな格好をしていても美しい。きちんとした服装をすれば尚更です。

体を整え、肌も美しく保ち、衣類の色やデザインにも配慮しているから、たとえ一見ラフな装いをしても、中から滲み出るものがカバーしきってしまうからだと思います。

 

普通の人ではそうはいきません。身綺麗にする努力を蔑にして、わざわざ小汚い格好をすれば顰蹙を買いかねません。

人は、外見で判断されていることに気づく必要があります。

 

憧れのあまり、無暗に真似をするのは考え物です。顰に倣うには下地がいります。

顰みに倣う(習うは間違い)とは、善し悪しを考えず、むやみに人の真似をすることの喩えがそもそもの意味です。(優れた人の言動を見習うことを謙遜して言うときにも使われますけれど・・・)

 

春秋時代、越に西施という絶世の美女がいました。美人ではあるけれど胸を病んでいて、苦痛で顔をしかめているのがなお美しさを増していました。

眉をしかめるのが美しいのだと思った醜女が、それを真似てみたが、より一層醜さを増しただけで、それを見た人が避けるようになった。
醜女は、西施が眉をひそめていてもなぜ美しく見えるのかということには思いが及ばなかったという故事に基づく諺です。
「顰み」とは、眉間にしわを寄せること。

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