2016年10月28日金曜日

困難な時になると現れる民度

9月が過ぎて、10月も終盤を迎えた。

今年も大型の颱風が各地に繰り返し甚大な被害を齎したが、どんなに壊滅的な状況下からでも必ず立ち上がれる国だと信じている。
日本人に生まれて本当に良かったと、心の底から思っている。

先の大戦で焦土と化した国を、世界有数の国として復興してしまったり、神戸大震災・東日本大震災を始めとする大地震やその後の大地震、颱風に伴う大水害や土砂崩れ、いずれも乗り越えてしまう。

東日本大災害のあと、災害で身ひとつになり明日をも知れない境遇となっていた人が「私たちは、人の幸せを妬むほど落ちぶれてはいない。楽しむことができるのなら、花見でも何でも遠慮なく自由にやって下さい。私たちは私たちで必ず復帰します。」といっていたニュースは、忘れもしない。

あの大地震のとき、私は中目黒駅手前の高架線上に止まったままの車中に、40分間閉じ込められていた。
ようやく動いた電車は中目黒駅で、乗客は全てそこで降ろされた。
中目黒から渋谷を抜け、新宿を通り練馬まで歩くことを余儀なくされ、10時間くらいかけて自宅にたどり着いたのだが、感動的な経験をさせてもらった。

歩いている人たちは見ず知らずの間柄であったにも拘らず、互いに助け合い励ましあったし、沿道に並ぶ商店や家々の人たちが表に出て、お茶や食料の接待をし、トイレも提供してくれた。

いずれの場合にも、余りニュースとして取り上げられることは無かったが、自衛隊の献身的な働きを見ていた人は多く、感動的な話も後に沢山伝わってきた。
彼らは、海外の援助活動に行った時も、「自衛隊は日本に帰国しないでくれ」という信じられないようなデモがあったり、自衛隊に一発でも銃弾を撃ち込んだら我々の敵と見なすと言ってくれたりと、日本では報道されない信頼を得ている。

そういうことも、なぜか意図的にと思えるほど報道されることが少なくて、彼らは日陰の存在にとどまっている。
せめて身分の保証がされても良いのではないかと思うし、尊敬や感謝の対象となって然るべしだと思うが、国会でそれを口にしたら非難の対象となってしまうのは何故なのだろう。

どんな困難のなかにあっても自発的にルールを守り、整然と助け合う民度を持ち続けている大多数の静かなるマジョリティーは、物事を見誤ることはないであろうし、信ずるに足りる。
重ねていうが、日本に生まれてよかった。


0 件のコメント:

コメントを投稿