2017年5月11日木曜日

良い楽器は良い音が出せる

見出しをチラリと読んだだけだから、詳しいことはわからないが、ヴァイオリンの名器中の名器と言われるストラディバリウスと、近代に作られた楽器の弾き比べをやったところ、その差がわからなかったのだという。
だからどうだということをいっているのではないのだろうが、誤解を招きそうな気がした。

どんな演奏者がどんな曲をどこで弾いたというのだろうか。
楽器の持つ能力を導き出すのにはかなりの技量が必要だと思われる。
誰が弾いても同じ音が出るわけではない。
楽器に大差がないとしたら、世界の一流演奏者が争って良い楽器を手に入れようとする意味がどこにあるのか、ということになりかねない。

馬は乗り手を見定めて走るというが、楽器とて同じであろう。
ピアノでいえば、スタインウエイやベーゼンドルファーやベヒシュタインが有名であるが、それらの楽器も弾き手を選ぶと聞く。
ただ音を出すということではなくて、その楽器が本来持っている能力を引き出すのには、たゆまない努力がなくては叶わない。
音楽家が求める音楽性は、楽器が機嫌よく応えてくれる域に達しているかどうかを、その演奏者自身が知っているからこそ、努力するのだと聞いたが。

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